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「トゥルーマン・ショー」:映画レビュー【ネタバレあり】

ジムから帰ると夜12時とかになっているんですが

次の日が休日ということもあり、全く寝付けなかったわけです。

 

「そんなあなたに、NetFlix。月々定額で過去の名作から最新ドラマまでいつでもご覧になることができます。」

 

こんな感じで、わざとらしいCMを挟んでくることも魅力の

トゥルーマン・ショー」を鑑賞しました。

 

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ジムキャリーは超有名コメディ俳優で特に有名なのは「マスク」でしょうか

随分昔にテレビでやってた気がします。

 

さて「トゥルーマン・ショー」ですが

トゥルーマンという名前の主人公の人生が、本人の知らない間にテレビの番組として撮影されて全世界に放映されているという設定の映画です。

30年もの間、24時間ずっと生放送されているという、とんでも設定なのですが

これがなんとも言えないコメディとシリアスの両面で効果的になっております。

 

例えば、冒頭でもちょっと書いた、CMのようなセリフ回しをカメラ目線で入れてくるという斬新な演出ができたりします。

トゥルーマン本人は気づいてないのですが、トゥルーマン以外は全員役者で、ドラマだと知っており、全世界に放映されているので、収益のために劇中にさらっとCMを入れてくるんですね。

 

特にそれを行うのは、トゥルーマンの妻と親友の男です。

妻の方は例えばココアの粉だったり、便利ナイフだったりをめっちゃ詳しく説明しだしたり、親友はしょっちゅう同じビールを飲みつつ説明します。

 

映画は、30年隔離された島で人生を送っているトゥルーマンが、小さい頃に海でボートに乗っている際、海難事故で失った父親が、いきなり目の前に現れることで進展してきます。

 

海難事故はもちろん映画の設定で父親は役者ですが、隔離された島に戻ってきてトゥルーマンに会ってしまうという、演出ではないハプニングが発生します。

そこで市民を装っているスタッフ達が無理やり父親役の役者をバスに乗せてしまう。

これがトゥルーマンの頭に疑いを持ち上げるわけです。

 

そこで生活を観察すると、妻はCMみたいな商品説明をしだすし

同じ場所を同じ車や自転車が等間隔で走っていたりするわけです。

さらには大学時代に一目惚れした女の子がいましたが、彼女はエキストラだったため製作者の都合が悪い女性でした。後に妻になる女性を、最初からトゥルーマンと結びつけると決めていたわけです。だがトゥルーマンは別のエキストラに一目惚れしてしまう。エキストラの女性もまんざらではなく、カメラの隙を突いて浜辺でいい感じになるわけです。

その時にその女性から、人生をドラマとして放映されていることを教えられますが、当時のトゥルーマンにはなにがなんだかわからない。

エキストラの女性は父親と名乗るエキストラに車で連れ去られて、役者をクビになってしまいます。(彼女の父親役が口にしていたフィジーに引っ越すというセリフのおかげで、トゥルーマンはフィジーに行くことにこだわります)

 

後年、ついに気づいたトゥルーマンは島から抜け出そうとします。

橋を渡れば島から出れますが、海難事故のトラウマで海辺でさえも立っていられない

目をつぶって車で橋を渡り抜けますが、製作者が仕組んだなんやかんやで連れ戻されます。

 

そこで平穏な生活に戻ったふりをして、という感じで物語が続きますが、

やはり魅力はエキストラ達の感情が見え隠れする点です。

陰謀に巻き込まれていると気づいて、親友に相談しますが(親友も役者)親友はそこで製作者に指示されたようにセリフ(インカムで指示)を読みます。

しかしその表情はどこか憂鬱で、後半のセリフは明らかに棒読みになります。

 

妻はもっともトゥルーマンという人物の近くにいるため、常に負担がかかります。

なんせずっとカメラの前でいるし、ちょいちょいCMを入れないといけないから、常に焦ったセリフ回しで、うまく言えれば安心するという演出がなかなか皮肉っぽい。

トゥルーマンが事実に感づいてからはさらに負担がかかり、遂に爆発して演技ではない涙を流すなど、劇中と現実の切り替わりがおもしろかったりしますね。

 

制作総指揮を取るプロデューサーは明らかにトゥルーマンを息子のように見ていて、カメラ越しに頭なでたり、映画のラストのシーンでは巣立ちする子供を引き止めるかのようでした。

 

現実でトゥルーマン・ショーを見ている人たちもおもしろい。とくに警備員の二人はトゥルーマン・ショーが最終回を迎えた後、シリアスな反応を見せます。先程までは熱中していたのに、急にチャンネル変えようぜと言い出すところは、やはりトゥルーマン・ショーも消耗品だったのだなあと思わせるセリフです。

 

この映画は最初に設定を説明した後、最後はどうなるか、というのは最初からわかっているので、そこに行くまでの過程を楽しむ物語です。

 

トゥルーマンが物語の冒頭で放つ名言もよいですね。

おはよう!そして会えない時のために、こんにちはとこんばんは!

 

7.5/10点

 

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