フロイドの狂気日記

いつ走り出すか誰も教えてくれなかった、お前はスタートの合図を聞き逃したんだ!

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「こんな女だらけの街になんていられるか!俺はおっさんだけの街に戻るぞ!」

ここは「オッサン都市」

当初は「女性だけの街」に反発した、幾人かのおっさんたちが作り始めた。

 

街を最初に大きくしたのは「エロ作家」と「ゲイ」である。

まずエロ作家が強烈な女性蔑視、暴力をテーマにした同人誌を発表する場として、オッサン都市でイベントを開いた。別に東京でもできんこともないが、あえて大っぴらに公道にレイプシーンやロリ虐待のイラストを描いたりするパフォーマンスをしたかったので「オッサン都市」なら文句も言われんだろうと選んだのだ。

 

ミソジニストの市長は歓迎した。すでに「オッサン都市」は負け組の臭いヤツらと世間に言われ始めており、女性だけの都市と違って消滅するかと不安だったのだ。

 

東京などでは大っぴらにできないイラストを公然とアピールできるとして、多数のエロ同人作家が定期的に即売会を開くようになった。おかげでファンも雰囲気を楽しむためにこの都市をおとずれるようになった。

 

過激な作品の限定グッズが高値で売れると知った転売ヤーが効率を求めて移住してきた。こうして極端に過激なエロ同人界隈の人々がたくさん住み着いた。

 

ゲイたちもたくさんやってきた。オッサンだらけの街なら公園でハッテンしてたりしても問題ないし、オッサンだらけなので効率的に楽しめると考えたからだ。

 

市長は歓迎した。ゲイだろうとなんだろうと「オッサン都市」のハッテンの方が重要だからだ。公道で過激なプレイができるので多数のゲイが移り住んだ。それらの後を追うように多数のゲイが移住してきて人口が増えた。ゲイ向けの露出系AVも撮影された。

 

さらにヤクザが性風俗需要を当て込んでやってきた。市長は困った。女性が住むことになるじゃないか、と思ったのだ。ヤクザは嬢を隣町から出勤させると約束して街の一角に性風俗街ができた。嬢にはすこぶる評判が悪かった。ミソジニーが当たり前なので暴力的で軽蔑的で扱いがひどいからだ。(一部の弱い女性が実質的に監禁状態にあった)

 

Twitter映えがするということで観光客が来るようになった。もちろん男だけが入れる。特例の風俗嬢以外の女性は街には入れないのだ。それに伴い観光業が栄えた。

 

さらにやってきたのが「ブラック企業」だ。女性の目を気にしなくていいということで、体育会系営業会社の研修先として利用された。ブラック企業だらけになった。

 

街はエロ関係の表現が充実した。例えば横断歩道のシマシマは牢屋に見立てられうっすらと監禁されている女性の絵が描かれたりした。AV業界の人が賄賂を市長に払って「オッサンだらけの街で撮る」シリーズが撮影された。その撮影会なども開かれたため物見遊山の観光客(野郎)もたくさんやってきた。

 

需要を当て込んで声優や地下アイドルのイベントが開かれた。居住を許可しないという条件で興行を許可されていた。アイドルたちには不評だった。臭いし汚いからだ。罵声を浴びせることに躊躇がない。恋人ができたとすっぱ抜かれたアイドルはお詫び興行を強制させられた。怒り狂ったファンたちが、事務所にかけあい罵声を浴びせるイベントを要求したためだ。事務所は金になると踏んで断行した。「オッサン都市」史上もっとも集金ができたアイドルイベントであった。

 

街全体が臭く消臭剤が売れた。子供がいないので倫理感ゼロでいられ、居酒屋では過激なエロ話と政治談義が花開いた。その辺の公園でパンツのオッサンがゴロゴロ寝てたりするのは当たり前。

 

プリキュアの爆音上映会がハリウッド映画よりも固定客を集め、焼酎が売れワインは全国よりやや売上が低かった。ゲイ、オタク、風俗街とビジネス街が住み分けされ住民は固定化していた。馬車馬のように働くのと、類をみない過激ビジネスによって税収はそれなりにあり、住民は豊かではあるが健康状態は全般的に悪かった。一部では性病が蔓延して、産婦人科はないが泌尿器科、肛門科の数は全国平均を大幅に上回った。

 

コンビニでは化粧品の代わりにアルコールとエロ本コーナーが充実し、定額エロ本読み放題サービスが繁盛した。

 

表向き女性への性犯罪がゼロだったが、風俗嬢への暴力は多発していた。だが「オッサン都市」ではオッサンを裁くという概念が希薄であるためもみ消されていた。性犯罪は誰も訴えないし、誰も味方になってくれないのだ。

 

美術館などの芸術分野は不毛だが、ゲイの地下アイドルが一般女性の目に止まり全国レベルで人気を得た。それを目当てに「オッサン都市」に住みたがる女性もいたが許可されなかった。ゲイのアイドルグッズの転売ヤーはすこぶる儲かった。

 

タバコの吸い殻がそこら中に落ちていて、清掃員がひっきりなしに掃除していた。汗と精液の臭いよりもタバコの臭いの方がマシと認識されていた。

 

子供がいないので軽いドラッグが流通した。それを目当てに悪い若者も流入した。若者は女性もこっそり連れこんだ。住民からすれば倫理にうるさくない女性はいても問題ないので、オッサンだけの街ではなくなったが倫理感ゼロの住民にとっては気にならなかった。

 

こうしてオッサンと風俗関係者、ハッパ目当ての女性や、痴女なんかが少数ではあるが共存するようになった。近隣都市の学校では「オッサン都市」につれていくというイジメが流行った。

 

「オッサン都市」はフェミニズムだけではなく倫理観がなくなり、金目当ての女性やヤクザに連れてこられた女性がことさら性暴力被害を受けるが、訴える先がないという人権状態になり国連でも問題にされた。一方で生活満足度がずば抜けて高いという調査結果もでて、人々が幸福な都市の何が問題なのかという議論が外の世界ではなされた。しかし平均寿命は短かった。性病の蔓延だけでなく塩分のとりすぎ、アルコールのとりすぎが原因だった。

 

時は流れ、男の子たちが「オッサン都市」でやりたい放題生きることが夢として語られるようになり政府は自体を重く見た。海外の女性記者が潜入取材を試み、痴漢被害にあっため世界的バッシングが起こった。

 

政府の関係者も好き放題できるので「オッサン都市」に足繁く「視察」に来ていた。性犯罪に対して監視がゆるいので、未成年の子供を連れてきているという噂がながれていた。ある時新聞社がそれを報じ、「オッサン都市」の関係者が不審死することで闇に消えた。

 

度重なる問題に、日本政府は国際世論の非難をかわすことができず「オッサン都市」を解体することが決定した。自衛隊と警察の共同任務で、まずヤクザやハングレが殲滅された。

 

そこで監禁されていた女性たちがいることが発覚し、大量の遺体が出てきたため、徹底調査が行われた。レイプ犯や性犯罪者が次々と逮捕された。何人もの死刑囚がでた。市長は黙認していたとされ刑務所で無期懲役の判決を受けた。

 

街全体が性犯罪になんらかの関与があるとされ、損害賠償などによって破産する個人が出てきた。社員からたくさんの逮捕者が出て仕事にならなくなった企業が破綻、廃業が相次ぎ「オッサン都市」の税収は悪化、ついに街全体を破産させることなった。夕張市についで2例目であった。

 

こうして「オッサン都市」の幕は閉じ、小説や映画で語られる実在した幻想都市として語り継がれることとなった。

 

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