フロイドの狂気日記

いつ走り出すか誰も教えてくれなかった、お前はスタートの合図を聞き逃したんだ!

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SNSで嫌韓を振りまく人々はリアルで惨め

 

記憶の中の韓流

 

韓流という言葉がなかった2001年、韓流の走りとも言える大ヒット歌手が生まれた。

BoAである。

 

韓国出身としては日本で初めてミリオンヒットアルバムを出した女性アーティストだ。

当時まだ中学生程度のBoAは若者に受け入れられヒット曲を飛ばした。

21世紀の始まり、今思えば日本が凋落時代の入り口にいたとも言える頃だ。

その当時はBoA1人だけの成功であるため、韓流というようなものではなかった

 

韓流という言葉が一般的になったのは2003年以降だろう。そのころドラマ冬のソナタから来る韓流ブームが日本に起こった。俳優のペ・ヨンジュンは一躍時の人となった。

 

さて僕がインターネットに触れ始めたのは2001年ごろだったと思う。

 

ミーハーな親が使えもしないパソコンを買ったのだ。その当時のパソコンの設定は今ほど簡単じゃなかったと思う。今でも年寄りはパソコンがよくわからんというが当時はもっと不便だった。僕は頑張ってネット接続の設定をしてゲームの攻略サイトなんかを見始めた。

 

巨大掲示板があるのを知ったのは2003年頃だったと思う。中学生の癖にその存在を知って入り浸るようになって驚いた。ネットの言論世界は主に中韓への差別で溢れていたからだ。全く知らない世界だった。ネトウヨという言葉もなかった頃だ。

 

その後数年おきに韓国の俳優やらが人気となる一方嫌韓・嫌中勢力も大きくなった。

 

漫画「嫌韓流」以降は韓国は罵倒するものというような強烈な空気感がネットにできたように思う。2007-2008年はまとめサイトが増え続け、その勢力を助長した。

僕は「この勢いは永遠に続きそうだなあ」なんて思っていた。

そうじゃなかったが。

 

2009年、少女時代などのブームが起こり、東方神起、BIGBANGと韓流の流れは脈々と有り続けた。僕の韓流についての記憶はこの辺で途切れている。成人して若者文化とは離れていったからだ。

 

イケている若者は韓流大好き

 

僕の韓流の知識が増えだしたのは2017年だ。2017年初め頃に通っていたラウンジで働いている女の子が防弾少年団(BTS)が大好きだったのだ。

その子は19歳で美人でスタイルのいい女の子だった。あまりのBTS押しに「誰だよそれは」となった。韓流だった。幾つかおすすめの曲も聴いたし、この記事を書いている最中にも聴いたが全然好みではない。

 

別の店の20歳の女の子もSOL(from BIGBANG)の EYES, NOSE, LIPSが大好きで僕も覚えた。BIGBANGは歌いやすくてメロディアスなので割りと好きだ。他にもG-DRAGONのピタカゲを歌うと喜ばれた。

 

若い子はみんな韓流の歌知っているんだなあと感心した覚えがある。

 

更に年末だ。僕は若者文化から随分長いこと離れているので知らなかったが、チーズタッカルビが流行っていたらしい。年末に流行ったのではなく2017年にブームだったという。流行語大賞の季節になって初めて知った。それにオルチャンメイクも。

 

韓流の特徴的なメイクは知っていたが名前があったのを知らなかった。流行り始めは2013年だそうな。赤い口紅とぱっつん前髪にそんな名前があるとは。

 

最近、僕の友人と鶴橋近くの焼肉を食べてきた。理由は友人の上司の娘が中学生なのだが、鶴橋のコリアタウンに行きたいと言い出したので、大阪に来た時案内するための予習だ。上司は北関東の人だそうだ。僕の記憶の大阪・鶴橋は在日がたくさん住む焼肉が売りの少々怪しげな地域という印象だったが、最近の休日は若者ばかりだった。こんな風になっているなんて全然知らなかった。

 

日本のヒットチャートから遠ざかっている僕だが、アメリカのBillboardというヒットチャートはチェックしている。そして防弾少年団BTSという名前に変わり、HOT100入りしていたのを知った。BillboardのHOT100とは正真正銘の総合ヒットチャートでオルタナティブ・ロックのマイナーチャートだとかとは訳が違う。日本でいうところのオリコンである。

 

これにランクインした日本人は坂本九のみであり、1963の年間TOP10にも入っている。ベビメタやらがアルバムチャートに入ったりはしたが、シングルチャートでのランクインはアジア人としては破格である。もちろん3-4週で消えているので大したヒットではないがそれでも極めて珍しい現象だ。

 

 

ソフトパワーの韓国、ハードパワーの中国

 

嫌韓本は平積みだったり売れまくっているというニュースを聞いたのはいつの頃だっただろうか。最近気づいたのは嫌韓と嫌中が少なくなっているんじゃないか、ということだ。いつからか、それよりも脅威や負け戦であることを意識した書き込みやツイートの方が目立つようになった。

 

韓国サムスンは日本の企業が束になっても売上、時価総額で勝てず、KPOPは日本以外でも破竹の勢い。2017年は韓流ってそんなに市民権を持ったのかと感じた年であった。

 

それにネット言論空間での嫌韓・嫌中発言が限定的になってきているようだ。00年代後半から10年代初頭はこんなもんじゃなかったはず。ソフトパワーではある程度並んだ韓国、そしてハードパワーではもはや太刀打ちできないレベルになった中国。日本の凋落を感じさせるネット空間になった気がする。

 

米中G2時代になったことで惨めさが際立つ嫌韓

 

20年近くネットの言論空間を見てきたのだが、明らかに嫌韓・嫌中が限定的になっている気がする。特に著しいのが嫌中の方だ。北京五輪の頃、まだ嫌中には勢いがあった。「経済成長は保てない」「中国は破綻する」「GDPは捏造」などと嘲る書き込みは枚挙に暇がなかった。その後もさまざまな危機が中国にやってきたが、振り返ればスムーズにクリアしてきた。シャドウバンク問題のときも中国は遂に限界が来たんだと盛り上がった。

 

だが結局GDPの成長勢いは強いままだ。日本が認めるか認めないかは問題ではなく、今はG2の時代だ。軍事、経済、国際政治にいたるまで米中が中心になっているのはニュースを見ればわかる。中国のGDPは捏造!と声高に言う人も少なくなった。一部の研究者によれば、中国のGDPは別の意味で不正確かもしれないらしい。カウントされていないGDPがあるのではないか、中国の経済は公式よりも大きいのではないかという見方だ。そして捏造、改竄という面で言えば日本の方が早く表に出た。

盛り上がる中国、モリカケる日本だ。

 

Twitterでもはてブでも5chでももはや中国を侮る意見はあまり見なくなった。中国破綻論も少なくなり、日本の方が早く破綻するんじゃないかとの心配の方が大きいように見える。00年代までは中国を見下す批判が多かったが、今では見下したような批判は少なくなった。

 

嫌韓も多少は静まったが僕の観測範囲ではやはり今でも嫌韓をばらまく人々がいる。しかし彼らは中国の巨大さを意識し始めてから、中国に対してあまり強く言わなくなっている。それこそが惨めなのだ。強くなった相手には息を殺し威勢がなくなり、まだ肩を並べている相手には感情論をぶつける。これが愛国心を持った国士気取りだったりするのだから泣けてくる。Twitterでの数年前の批判姿勢を比べてしまうとなおさら悲しくなる。そしてそういう人たちは安倍政権擁護と嫌韓がセットだ。彼らはムン・ジェインを無能と嘲ったりもするが外交は現実的、経済成長も3%成長を維持している。この上なく好成績に見える。

 

やがて韓国好きが日本の表の顔になる

 

Twitterを検索すればわかるが韓流好きを公言してる人は若い女性が多い。しかもリア充・陽キャが多い。そして男たちもそれにつられて韓流を覚えるのだ。観測範囲だけでも知り合いの女性達が今年韓国に行くと息巻いているし、僕の友人も年下の女の子とのデートにチーズタッカルビの店を選んだ。彼は別に旨くないと言っていた。だがおっさんたちもその影響力をもろに受けているということだ。

 

対して嫌韓発言をしてる人々はというと世間に怒り、日本の凋落を感じつつも現実をどうすることもできず、現実生活で楽しげな人間関係を築けているようにさえ見えない。若者のネットのあり方はリアルの延長になりつつある。そしてそこは華やかな人間関係の世界のようだ。一方で時代に取り残されたネット言論時代の若年寄たちはなるべく匿名に近い形でリアルの人間関係を持ち込まず差別発言や怒りをぶちまける場所としている。

 

彼らは口をそろえる「ネットのリテラシーがないのか」

 

僕らのネット時代の常識は今は非常識になっているかのようだ。

実名を出して言えない言葉は愚かな発言なのだろう。

僕は昔ながらのネット人民なので実名を出すことはできそうにもないし、人間関係をネットでつなぐことを恐れている。スマホネイティブはそういう意味で責任感を持ってネットを扱っているんだなあと尊敬するよ。

 

その対比がよりいっそう栄光の記憶にすがる我々世代を老害にする。良いものを良いと判断する今の若年層に対して、世界や国を大上段から判断して断ずる癖が抜けない古いネット世代はくだらないし錆びている感じさえする。

 

今の若い世代が青春時代に韓流に触れているということは大人になっても彼らを悪く思わないということだ。僕らが何だかんだでミスチルだとかモー娘とか宇多田ヒカルを悪く言わないように。クロノトリガーに懐古するように。

 

彼ら彼女らも韓国のことを懐古と美化された思い出で語るようになるんだろう。

日韓関係はそういう意味で安泰かもしれない。