リベラルって使われすぎて本来の意味がわからなくなってしまった。
そんな時は辞書をひこう。
辞書と言っても英語の辞書だ。なぜならLiberalは英語だから。
Cambridgeの名を冠す辞書で調べてみた。
dictionary.cambridge.org
Liberalには4つの意味に分かれている
1.SOCIETY(社会)
respecting and allowing many different types of beliefs or behaviour
たったの1行でだが、圧倒的に美しい英語だと感じさせる仕上がりだ。
様々な種類の信念や振る舞いを許容し、尊敬すること
2.POLITICS(政治)
(of a political party or a country) believing in or allowing more personal freedom and development towards a fairer sharing of wealth and power within society
(政党や国において)社会発展につれ、個人の自由、社会的権利や富を公平に分配することを信じ、許容すること。
3.GENEROUS(寛大)
giving or given in a generous way
与えること、また与えることに寛容であること。
4.NOT EXACT(不正確)
without attention to or interest in detail
法的な権利の解釈の幅
ここで扱われるのは1,2
3については太っ腹なことを言うらしい
4は日本語訳が自信ないけど、法解釈における「自由さ」みたいなものをさすらしい。
法律の解釈は様々な人が色んな角度で行われるけど、そういう幅みたいなことに使われるそうな。
1の社会的意味合いから見ていこう
様々な種類の信念や振る舞いを許容し、尊敬すること
素晴らしいね。言うなれば多様性のことそのものをLiberalと言うってわけだ。
だが、近年における先進国の懸念は、トランプ大統領みたいに排他的な思想も多様性として許されるべきかってのがあるね。
「俺はお前が嫌いだ」ということは自由であるか
あとはイスラム教徒の問題もある。
イスラム教の教えでは男女は平等ではない、その教義を尊重すべきか
これは男女は平等である、という前提に進歩してきた先進国と真っ向から対立する。
だが宗教の自由という権利もある。
この2つの衝突は結局どうなるんだろうか。
2めの政治におけるLiberal
(政党や国において)社会発展につれ、個人の自由、社会的権利や富を公平に分配することを信じ、許容すること。
これだな。富の再配分、個人の自由、権利の保護。
まさしく日本が直面している問題だ。
自民党は個人の自由という意味では規制したがっている。経済においては安倍政権は再分配している方なんじゃないかという解釈もあるが、自民党が国民に対してしばき体質を持っている気がするのは誤解じゃあるまい。
日本人の精神は完全に社会主義、平等主義を望んでいる反面、弱者に異常なほどサディスティックだったり、逆に自分達はマゾヒストみたいなところもある。無意味なハードワーキングなんかもそうだろう。
リベラルとは個人の権利のみでなく富の再分配と両立させなければならないので、税金を限りなく安くするってのはおかしい。個人の権限は思想や行動の範囲であって、税制とは切り離すべきなのかもしれない。
個人の自由を守ることと、税金の再分配は両立できる。
ていうかそもそも共産主義がどうとか、マルクスがどうとかという話は歴史であってリベラルという意味に内包されない。彼らは自由主義について論じたかもしれないが、リベラルはもっと違った意味だってこと辞書を引けばがわかる。
初歩的な考えって大事。
小難しい歴史を引用するのでなく、シンプルかつ単純な意味をどう実現するかってのが大事なんだよ。
リベラルが胡散臭いって思うようになったなら、それは弱者達の自殺のようなものだろう。