フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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ドイツ第4帝国「EU離脱すれば〆る。緊縮しなければ〆る。イタリアよ、選べ」

ドイツ第4帝国「あと移民受け入れろよ」

kabumatome.doorblog.jp

 

Brexit関連のニュースはずっと追っているんだけど、終始ドイツ率いるEUが強気の姿勢を崩さない。イギリスが差し出せるものはほとんどなく、EUが必要としているのは軍事的な協力と諜報活動の情報共有などだろうか。

 

厳しくすればイギリスは弱体化して行くし、そうなれば特にCityと呼ばれる金融街アイルランドやフランクフルトに脱出していくと言われ、ドイツにとって都合がいい。金融はイギリスの莫大な利益を出している産業なわけで少しでもドイツ国内に移ればドイツの利益なわけだ。

 

そんなわけで交渉上手と言われているイギリスも後手に回っていて、凋落の兆しを見せている。だがEU離脱するのは愚かだと宣言するのはまだ早い。冒頭の記事でもわかるようにすでにイタリアが袋小路へと迷い込んだように見える。内心ではどこの国も難民の引受を嫌がっていて、いたるところで反移民政党が票を得ている。かく言うドイツも100万人単位で引き受けていて、決して押しつけているだけではないのだ。

 

そんな中でコメディアンのペッペ・グリッロ率いる五つ星運動が数年前から流行っていて、ついに今回連立与党に至った。簡単にいれば財政支出と反移民・反EUを掲げているわけだが、イタリア人たちもEUのルールに我慢の限界がきているというところだろうか。

 

それを受けて国債の利回りが上昇している。これは単純に国債残高に対してつける利息が増えるわけで、財政問題に直結している。利息は税金から支払っているわけで低いほうが良いに越したことはない。日本も利回りが上昇すればあっという間に強制緊縮をせざるを得なくなるが、幸いにも1%で推移している。

 

イタリアは違う。ポピュリズム連立与党は早速財政問題に直面することになる。借金で首が回らなくなればどうするか、国債を発行しまくるか増税以外にはないが、増税すれば支持者を失う、国債を増発すればさらなる利回りを招くかもしれない。結局ドイツにお伺いを立てるしかなくなるのだ。ちょっとばかり手を貸す余裕があるのはドイツだけだ。しかし、ドイツが手を貸すというのはタダではない。ギリシャと同じ道をたどる。ギリシャ人はポピュリズム政治家を選んだりして緊縮に抵抗したようだが、その裏で超緊縮を受け入れていた。ツィプラス政権は当初は反緊縮だったが結局ドイツの圧力に抵抗する手段がないことを悟り、現在はEU協調路線でしのいでいる。実際に公務員や年金は大幅にカットされ、年金に至っては4割カットしたにも関わらず、さらなるカットを訴えている。GDPは2007年を頂点に25%吹き飛んだのだ。

 

EU各国は民主主義に見えるが一カ国では財政を支えられないとなると、ドイツに頭を下げて支援を求めるしかないため、政策の肝心な部分はドイツの要求を飲むしかない。どれだけポピュリズムが躍進しても、無い袖は振れないのだ。

 

イタリアも同じ立場だ。イタリアもGDP比130%と借金は大きく、日本と違って自国通貨を持たず外債にも頼っている。金額にで言えば日本と同じぐらいの借金を外債で行っているのだ。日本と違って債権国でもない。

国別外債残高の一覧 - Wikipedia

 

イタリアの連立与党「五つ星運動」「同盟」はEU離脱も視野に入れているが果たしてどうだろうかこの2週間で「Italexit」のキーワードがGoogleトレンドで急上昇している。

 

だがEU離脱をしなくても待ち受けているのはドイツの要望通りにする以外はないだろう。いかなる民主主義も無力だということをイタリア国民は理解する。ギリシャもそうなった。だがギリシャレベルの緊縮はマイナス成長を受け入れることにほかならない。2008年からの10年間のうち通算8年間もマイナス成長を記録したのがギリシャである。イタリアもそれに近い結果になるだろう。

 

ある意味EU離脱を決断できたイギリスは幸いかもしれない。彼らはその余力があった。自国通貨は手放さなかった。外交も独自ルートがあった。世界でトップをはれる稼ぎ頭の産業もあった。核もあれば諜報機関もあり、なにより英語圏であった。残念なことにイタリアにはその全てがない。

 

EUの全産業のほとんどの分野でドイツが強い。結果ドイツ以外の殆どの国はドイツ産業に叩きのめされる運命だった。農業やファッションなどごく一部の稼げない産業だけが残った。工業分野では世界トップクラスのドイツには誰も勝てないのだ。

 

統一通貨のせいでドイツは益々強くなった。さらに政治の統合さえ進んでいてもはや蟻地獄に入ったようなものだ。離脱者がどのような運命を辿るかはまだ見えていない。だがドイツ人が甘やかすようなことはなさそうだ。特にポピュリズムが流行り始めている今、イギリスへの締め付けは強くなるだろう。

 

イタリアはEU内で4番目の大国だった。ここが抵抗できなければ、ドイツ第4帝国は完成だろう。小国では対抗できない。フランスにはその気がない。イタリアがだめならスペインもだめだ。スペインの独立騒動も封じ込めが成功して雲散霧消した。今後はドイツ中心の政治力学で衛生国家の政策が決まる。実質的に政策の自由を失うようなものだ。

 

長期的に時刻の政治を失い衛星国になることが不幸せとは限らない。緊縮が一段落ついたギリシャは2018年に2%の成長になる見通しだ。彼らは借金で身の丈に合わない暮らしの精算を強いられただけとも言える。同じように気のいいイタリア人の夢が終わって、現実のサイズに収拾していくだけということかもしれない。

 

抜けたイギリスが成長を維持するとも限らない。長期的にはマイナスの影響が出ると言われるし、外交的にも足元を見られている。英語圏だということが唯一の救いとも言える。

 

彼らを笑っていられるとは思えない。債権国や自国通貨ということを考慮に入れても日本の債務は凄まじい。どこで限界が来るかはわからない。まだ先だということは言えるらしい。破裂しないなら良いが、首が回らなくなればギリシャのようにGDPの4分の1を吹き飛ばす地獄が待っている。

 

一つ言えることは、地域統合は周辺最強の国に決定権を委ねる覚悟が必要ということなのだろう。そしてEUの大部分にその覚悟が備わっていなかったように見える。

 

輝かしいドイツ第4帝国とゲルマン民族に敬礼を。

70年以上の時を越えて「意志の勝利」は示されたのだ。

 

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