朝7時に起きて関西国際空港に向かい10時からマレーシアまで7時間ほどフライトし、そこから3日前にフライト予定が変更されたおかげで10時間近く待たされ、そこからロンドンまで15時間ほどのフライトし、入管では長蛇の列ができていて1時間はかかり、ブッキングしたユースホテルはチェックインが14時からなので4時間ほど待ったとしたら、そういう人は何を思うのだろうか。
僕の場合はとにかくシャワー浴びたいである。
合計で丸二日は風呂に入っていないという状態はあまり経験しないだろうが、かけば汚らしいアカが爪にたまるほどなのだ。その状態でいるのがひたすら辛く、とにかくシャワーを浴びて一人でゆっくりしたいと思うだけだった。
さてマレーシアの空港でbooking.comを使って予約したユースホテルだが、一人部屋ではなかった。15ポンドの支払いが安いというだけでよく部屋も見ずに予約したのだが、勝手に一人部屋と思い込んでいた。
この日のロンドンの気温は30℃を超えていて、日本に比べればマシというだけで、歩くと汗がダラダラ吹き出る気温だ。スーツケースを引きずりながら該当の場所でウロウロしていた。どこが入り口かがわからなかったからだ。
そうすると建物の前にいたせの高い黒人が話しかけてきた。
「何か探しているのか」みたいなことだったと思う。
すかさず予約メールのホテル名を見せたら、それならここだよ、と入り口を指さしてくれた。さすがにロンドナーは優しいぜ。こういうところがロンドンのいいところだよな。
さてさて肝心のホテルの部屋に案内されると、二段ベットが3つ置いてあった。ああしもうたな、と思った。先客のおそらくオーストラリアから来ているだろう客のスーツケースが3つもあって、2段ベッドの下側は取られていた。なぜオーストラリアかというと、スーツケースにオーストラリアの国旗のタグが巻かれていたからだ。仕方なしに窓際の上段で寝ることにしたのだが、それよりもシャワーである。
入り口の右側にトイレ、左側にシャワーという構成だが、完結に言って刑務所だなと思った。だが15ポンド、日本円では3000円以下なわけで西成のドヤ街で泊まっているかと思えば納得のクオリティである。
とにかく誰もいないのでさっさとシャワーを浴びようと思ったが、水量が圧倒的に少ない。恐ろしいほど水が出ないのだ。アカだらけになった自分の体を思う存分洗い流したかったが、スッキリするほどではなかった。備え付けられてたシャンプーとボディソープでがっしがっしとやったが、肝心のシャワーの水量が少なすぎて時間がかかる上にスカッとしないバスタイムにイライラした。これは水道代を浮かせるためのホテルの裁量なのだろうが、二度とここは使わないだろう。
少し落ち着いたのでネットを見ようと無料wifiに接続したがこれもない方いいというレベルのwifiで認証画面で認証したが、電波が弱すぎて再認証させられるという無限ループにハマり、面倒になったので諦めることにした。
チェックインまでにロンドン市内のThreeという携帯のsim屋に寄っていて、あっさりとネットと電話の手段は手に入れていたので、なんとかなると言えばなるのだ。
ヨーロッパはアダルトサイトに厳しく、認証しなければアダルトサイトが見れない。それ以外では普通にネットができる。30時間もかけてきて、おまけに飛行機内はやたら寒くて実は少し風邪をひいたのもあるし、体はとにかく疲れ切っていたのでどこにも行かず部屋で体を休めた。
夜の8時には眠りに入っていたと思う。朝の5時までぐっすり寝てしまった。朝になって気づいたのだが、6人部屋の1人は女性だった。日本だとありえないように思うが、普通に女性がいたのだ。トイレに入ろうと思ったら、その助成がトイレでメイクをしていて驚いて声を上げてしまった。起きていたオーストラリア人らしきヒゲモジャの男が笑いだした。
ロングフライトで体がだるいのも、心休まらないホテルをとったのも結局は金を節約したいためだ。金を安く済ませたから安いなりのクオリティしかないのだ。
直行便ならこんなに疲れなかっただろうし、3倍ほど出せば一人部屋のホテルが借りられた。計画性のなさも影響しただろう。
忘れかけていた、日本と違って価格がそのままクオリティに直結するヨーロッパの国ってのを思い出させてくれたよ。
August 3 London
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