フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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海外の大学は入学しやすくて卒業しやすいという風評について

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朝起きたら贈収賄で名門大学に行こうとしたとかで芸能人が起訴されたらしい。そこでブクマを覗くと、よく言われる欧米の大学は入るのは簡単ということについて言及されていたが、それは少し違う。

 

欧米の名門大学は入るのも難しい

 

ということである。

ここでの難しさというのは、日本でよく言われるテストの難しさと欧米独自の選考の難しさがある。僕の志望した大学はイギリスだが、イギリスの超名門オックスフォードやケンブリッジはハナから志望しなかった。

 

僕は留学エージェントに相談しつつ、イギリスの大学に入ることを考えていたが、エージェントが言うにはオックスブリッジだけでなくインペリアル・カレッジ・ロンドンやロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンなどは、それぞれ独立した選考基準を持っており、というかイギリスの大学はすべて大学側がそれぞれの考え方で入学者を決める。

 

その上で超名門と言われる大学は世界中から受験生が来るので、選考基準が遥かにあがる。エージェントが言うにはオックスフォードなどは、まずA-Levelと呼ばれるテストが必要で、これは日本でいうところのセンター試験みたいなものだが、ここで8割-9割取得するところがスタートラインとなる。だがさすがの超名門だけであってテストの点数が高いのはまず当たり前で、その上でどのような能力や興味があるか、その根拠を問われる。しかもここが対策の取れない分野でもあり、課外活動的な部分である。

 

ようするに、勉強以外で何ができるのよ?というところだが、これは学部によっても違うそうだ。生徒の特質を見極めるというようなところが大きく、例えばコンピューターサイエンスの学部を志望している生徒が、高校時代にハッカソンに出て入賞したとかなら大いにアピールポイントになるだろう。ようするにそういった根拠付きの何かを求められるというわけだ。はっきり言って、エージェントが金にものを言わせてなんとかなるというわけでもないのだ。

 

恐らく英米の考え方は似通っていて、名門クラスになると勉強だけでなくその分野への興味とか熱意みたいなものを求められる。アジア的価値観でいえば、テストの点数至上主義であるため、テストをパスすることが大学入試のすべてと考えられがちだ。だが英米の大学選考はテストだけではない何かも求めるところがあり、チンタラ高校生活をしていたけれど入試テストで一発逆転名門入学、というのが難しい。テストのみで一発逆転するにはもちろんトップレベルの点数の高さが求められる。ギリギリ滑り込みだと、同じ点数で、より深い興味を持っていることを示した生徒のほうが優先されるかもしれない。

 

特に欧米の超名門となると、世界中から希望者が来るので、テストだけでは差がつかない。そこでお前はどのような個性があるのか、というのを問われる。逆に言えばテストの点数が抜群でなくても受かる時は受かるということである。

 

イギリスの大学入学をサポートするエージェントも、超名門は別料金をとっている事が多いし、その上で入学保証などはしていない。それだけ狭き門であり、金持ちだからどうにかなるというものでもない。有利なのは間違いないだろうが。

 

例えば僕が受けた大学でも、サウサンプトン大学、ブリストル大学、キングス・カレッジ・ロンドンは選考に必要な書類を提出した後も、個別のメールで「数学的素養を証明できる何かはあるか」というようなことを言ってきた。欧州にはA-Levelと呼ばれるテストがあるが、大学を行くのに受けてもいいし受けなくてもいいわけであるが、僕が受けていれば、その数学の点数で素養について証明できただろう。残念ながら上記3つの大学は落ちてしまった。日本の大学はテストが全てなので、個別にメールを送ってきて再審査するというようなことはないと思う。イギリスではそういう柔軟さがある。その上で超名門となると、さすがにテストも赤点のような生徒は入れないようになっている。僕個人はマンチェスター大学から合格オファーがあった時は、エージェントもまじで受かったのかよ、みたいなリアクションされたので、あまり期待されていなかったらしい。

 

そんなわけで、アメリカも恐らく似たような事情があるはずで、確かにテストだけではなく「誠実なコネクション」を求められる。例えばハッカソンに出て入賞したというような推薦文を書いた場合、どこに問い合わせれればその明白な根拠が手に入るか、というようなところまで要求される。何もしていないけれど、うまいこと切り抜けることは不可能だ。

 

そのため特に英米の国内人の場合は、学生生活を見ている先生や地域の人々に生徒の特性の証人としての役割がある。推薦は非常に重要で、その生徒が本当に優秀かどうかは地域の人々が見ているわけで、そこの有力な人々がそれを認めるかどうかは極めて重要だ。例えば地域の天文学クラブの主催者が、その生徒がどれほど航空宇宙産業に貢献できる可能性を持っているか、などを推薦したりしてもらうということだったり、名門校のOBがその地域で何らかの活動をしていて、それと生徒を紐付けるというようなことがあるようだ。

 

そんなわけで、入試がすべてというようなアジア的な価値観でなく、やはり欧米独自のやり方で、その生徒の優秀さや可能性を見極めるというようなことをしていて、英米は特にその生徒の向き不向きから、将来などもきちっと考えた選考をしている。その上で大学卒業は難しいとよく言われる通り、エージェントも卒業するにはたくさんの勉強が必要ですよ、と言っている。入試選考シーズンは最低限の書類だけでなく、それぞれに対して、推薦根拠の証拠提出を求めてくるかとはままあるそうだ。

 

ところで当然英米にも大量の大学があり、書類審査だけで受かる大学もある。当然それは日本も同じである。だとしても英米大学の名門は、テスト+アルファを求めてくるのが当然なので、冒頭ゴシップ報道のように、「推薦者の買収」を試みる親が出てくることは想像に難くない。ところが、その大学の質を下げたくないと思っている運営者はたくさんいて、告発者もでてくるのである。

 

英米の教育基準や審査が正しいのか?

 

例えば英米名門大学出身者のノーベル賞受賞者の数や、スタンフォード大学やMITを出た人たちが構築しているNASAハーバード大学中退者が創った世界企業なんかを見れば、その才能を見極めるシステムは機能しているようだ。

 

あるいはBREXITのごたごたの国内情勢でも、民主主義の手続きを守ろうとするオックスフォード出身の英国首相や、統計偽装に手をだしてバラ色の未来を演出しようとしない名門大学出身の英国官僚たちをみれば、まあ正しいんだろうな、と思ってしまう。というかそもそも、民主主義の手続き違反に対する法律の罰則や、内部告発者の保護などのシステム構築がきちっとしている事を考えても、英米の大学教育の仕組み所以なんだろうなと思う。

 

一応のところ、我が国の政治家・官僚たちも早慶東大のような名門大学出身ではあるのですけれど、割と南米なみの楽観主義と、曖昧なシステム構築、人治主義で政治やっているような、って思うところはある。あと企業群もやったら硬直的だったりね。

 

話はそれたけれど英米の名門大学は入るのも相当難しいかと思う。