フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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懲罰を受けろ

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賃金水準、世界に劣後 脱せるか「貧者のサイクル」 :日本経済新聞

景気悪化は49%、消費増税反対55% 朝日世論調査:朝日新聞デジタル

TOHOシネマズが鑑賞料金を値上げ 一般1900円に : 映画ニュース - 映画.com

 

TOHOが映画料金を上げるということで、凄まじい非難である。こないだスパイダーバースを見たときはMX4Dで3000円を超えてたこともあり、映画は高いんだな、と実感したところだ。

 

僕は昨今の給与上昇を伴わない物価の上昇について、日本の平凡な市民の自業自得だな、と思っている。ここ6年ほど続いた安倍政権の中で、僕が一つだけ言えることは自民党には投票してこなかったということである。2012年の頃から、新聞やらネットでは金融緩和をすることで経済は回復するという風潮だった。倉庫に積まれた年金を株式市場に投入してリターンを得ることは当然良い、という人もたくさんいた。なるほどねえ、と思いながらも、僕は疑っていた。なんだか誠実じゃねえな、と。金融緩和で日本経済上昇だ、というのもなんだか腑に落ちなかったのだ。

 

そもそもとして、日本にいる市民の性根として、ノーリスクで政治家・官僚界にすごい政策や革命的な政治家が現れては自分たちの問題を解決してくれるという、いわば他人任せな思考がある。小泉政権のときは参政権を持っていなかったが、あの空気感に流されるのは何となく理解できる。その後の混迷から政権交代を熱望したのも理解できる。そして民主党政権がダメだったとしても、政権交代自体は正しかったとも思う。

 

この6年についての日本人の政治姿勢は擁護しようがない、と思う。カリスマ政治家なら、政権交代なら、と期待し続けてそれでもままならなかったあと、日本の大衆が選んだのは思考停止であったと思う。その結末が2019年の消費税増税後の日本なのだろう。

 

僕は官僚は特に「最低限の現実」を見ているんだろうな、ということはわかっていたし、今でもそういうところがあると思う。この6年間でも増え続ける高齢者と医療予算のために消費税もその他の税金も上げ続けてきた。僕はそれが日本の現実だと解釈している。どれだけ国債を刷ろうが、金融緩和をしようが、国民に直接リスクのない政策で日本人たちの生活水準や給料水準が上がっていくなんてのは、そのような姿勢は不誠実だと思う。

 

そんなわけがないだろ。それで部分的にうまくいっても、肝心な「最低限の現実」に向き合っていない。構造的な問題に向き合っていない。そうずっと思ってモヤモヤしてきた。だけれど2017年頃までは安倍政権に死角がないように見えたし、沢山の人が民主党政権時代と比べて素晴らしいというような評価をしてきたし、支持率も安定して高かった。

 

ここ1年ほどで何となく現実が見えてきて、それでもまあ安倍政権は支持率が下がりにくいのだが、つまるところ今の政治家と国民は不誠実の共犯者なのだろうな、と。僕らがいる日本の端的な問題とは、医療予算と年金の支払いの増大である。少子化がすぐには解決できないと決まったあとは、どれだけその2つを抑えられるかということに尽きる。日本の国民はそれをないことのように振る舞っている。今でも沢山の人が消費税増税は不況のトリガーだからやめろ、と言っている。僕だって消費税増税によって沢山の人がお金を使わなくなることは知っているし、消費税を上げた年の経済成長は軒並み悪い。

 

それでも、なぜ消費税をあげようとしているのか、ということに向き合うべきだと思う。ネット上では政治家の怠慢だとか、官僚の利権主義の結果と解釈している人がたくさん見られる。んなわけないだろう、と。ただただ金がないのに金を使っているのが日本の国民の生活だろう。医療予算だってジャブジャブ使っている。金さえあればそれは素晴らしい福祉制度だと思う。無制限の税金さえあればの話だが。

 

本当に国債を刷り続けていいのか、と僕は思う。国債はまだまだ刷る余地があるという人もいる。最近ではアメリカでも流行してい現代金融理論というものがあるらしい。米国は基軸通貨だから無制限に国債を発行できる、というもののようだ。著名経済学者たちは否定しているけれど。

財政赤字認める金融論 「MMT」米で論争 政界巻き込み過熱 : 経済 : 読売新聞オンライン

 

これは日本が無制限に国債を発行している(ように見える)にもかかわらず、破綻したりしていないことも論拠としてあるようだ。そのような魔法ありはしないだろう、と僕は思う。だけどそれに似たことを信じる向きは日本にもある。それが本当なら官僚も政治家も決して増税したりはしないだろう。それができないのは現実でないからだ。

 

だがこんな事を言うと、お前は経済をわからぬのだ、不況で消費税を上げるのは間違っている、財政赤字なんぞ気にするな、と袋叩きにあうだろう。そしてそのようなことを2020年にもなって発言する人たちがたくさんいるんだから、懲罰を受ければいい、と思う。発言の自由はある。だが運命決定の自由はそのような連中にはない。

 

本当に身の丈にあった福祉なのか、優先順位は間違ってないか、予算の使い方は正しいのか、そういうことに向き合って来なかった。それが日本だ、と僕は思う。政治家も語らない、タブーになっている。医療予算を削減するためのあれやこれやなど。ジェネリック医薬品を強制することさえできはしないだろう。ただの風邪薬でさえ初診料をとる内科。コンビニより多い歯医者。こういったことを語り、減らそうとすると自分たちの首を絞めるかもしれない。もし今の水準の生活を続けたいなら、日本には金が足りない。だから増税する。増税したくなければどこを減らすか、というのに向き合う必要がある。そういったことは見たくない、議論したくない、人道的でない。

 

だったら、懲罰を受ければいい。衆参選挙の投票率がせいぜい5割なのも、気に食わない。どうしても生活を良くしていきたいなら、それぞれが考えた上でせめて投票には行くべきだろう?半数が行かないというなら、僕は民主主義の帰結として、国民が苦しめばいいと思う。結局、投票に行くというコストさえ払わない国民が半数ほどはいる社会。真面目に投票している人には悪いが、連帯責任として仕方ないと思う。

 

思えば英国はBREXITで、米国はトランプ政権で望まぬ懲罰を受けている。これも肝心なときに投票に行かなかった人たちが左右した結果だ。日本も同様だ。僕はこのくそったれの国民どもが、現実逃避をし続けていることについて忌々しく思う。

 

官僚たちはすでに増税のロードマップを作っているし、ほとんどそれに従うことになるだろう。だから僕らの給料はドンドン天引きされていく。いつの日か限界が来たとき、じゃあどれを減らせばいいんですか?と国民が問いかける日が来るかもしれない。

 

輸出企業の神話もある。円安であれば輸出企業の業績が良くなって日本経済は良くなるという神話。だがこの6年は平均して円安株高だが、経済成長率は1%が限界だった。円安の影響で資源輸入費用が高騰した結果、食料品の値上げが起こっているし、移民嫌いで門戸を閉ざしてきた結果の人手不足もある。農地や農業高齢化も放置した。少子化も放置したから自衛隊でさえ志願者不足だ。

 

というか円安のおかげでAppleGoogleにたくさんの円を余計に払っている。僕は円高だった時代のほうが庶民は豊かさを感じれたと思うけれど、これも結構批判される。自慢の貿易黒字も直近では赤字になっているかトントン。ようするに輸出神話はほぼ嘘っぱちじゃないか。資源不足を補えるほどの製品はもう日本にないんじゃないか。

 

財務省によれば2018、2019と赤字転落だそうだ。

http://www.jftc.or.jp/research/statistics/mitoshi_pdfs/2019_press_reference.pdf

 

これも神話にすがる日本人はまだ気にしていないことだろう。アメリカが工場の移転を要望しているのはニュースになっている。今後は輸出で儲けるということ自体が外交摩擦の原因になるんだろう。

 

たくさんの問題について、かなりの日本人が放置してきた。見て見ぬふりをしてきた。消費税増税についてだけアレルギー反応のように吹き上がってきたが、他にも問題なんてたくさんあり、そしてそれらの失政の結果の増税や経済不信だというのに。

 

今だって国民は先行き不透明さを嘆きはするが、根本的な解決の議論がない。人手不足を知ってはいても、移民をどのように効率的に受け入れるかという議論はしない。それは見たくもない現実やコストについて知るハメになる。それが嫌なら、人手不足のデメリットを受け入れればいい。農業と地方について何もせずに、都会に暮らして輸入品で暮らすことはできるが、それなら円安や物価上昇の影響による損は受け入れればいい。医療予算の削減なんて語られたくないなら、増税の負担をすればいい。沖縄や国防についてアメリカに従うだけなら、アメリカ製の巨額の製品を購入することを受け入れればいい。輸出企業神話を信じるなら、貿易摩擦による経済成長低下も、GAFA製品に余分なお金を払うことも受け入れればいい。目見えるリスクだけを嫌がってきたんだろうが。

 

ありとあらゆることを理解し、議論し、認めあい、我慢し、譲り合い、戦い、そういったことをしてこなかった日本人は懲罰をうけりゃあいいのだ。そうやって貧困になって苦しんで、ほとんど全員が塗炭の苦しみを味わって、民主主義に必須のコストを支払わなかったツケを払うがいいさ。

 

僕は受け入れる。映画チケットの値上げも、牛乳の量が減ることも、お菓子の空気量が増えることも。そうして未来の歴史書に衰退国家モデルとして礎になることを無常の喜びとするさ。