小学生の頃、夕方とかにアニメでやっていた記憶がある。割と楽しく見ていたと思うんだけど、ストーリーは全然覚えていないし、メインキャラクターと和気あいあいと冒険しているみたいなうろ覚えだった。
2016年にスレイヤーズの15巻合本版が安売りしているぞという情報をネットでみたのだろうAmazonでkindle版を購入していた。履歴をみたら600円ぐらいだった。が、それから3年全く手を付けず放置していた。もうそろそろ買って読んでいない本がたまりはじめたので読んでしまうかと一念発起したのだが、率直に言うと結構読むのがきつかった。ラノベだし2-3日で全巻読むかと思っていたのに、あっというまに1ヶ月が経ってしまった。以下感想
・ドガァァとかバシュッみたいな擬音が多い。
・全体的に戦闘シーンが多いし長い
・敵のリナへのセクハラがひどい、リナのガウリィへのパワハラもひどい
この3つは読むのがつらいなぁと思わせた理由だ。いくら古い作品だと言っても、今の時代に胸が小さいとかのセクハラ描写をバンバンだされると「きっついなあ」と思った。シティハンターとかあの辺りの時代のノリなんだろうな、とひしひしと感じさせる。リナはリナでガウリィをひたすらアホ扱いして馬鹿にしまくるし、パワハラモラハラぎみで、うへぇと思わせた。擬音が多いのはまだいいが、いかんせん戦闘シーンが多い。この小説は戦闘シーンが売りで売れたのかもしれない。ただストーリーテリングを楽しむタイプの僕とは相性が悪かったが、小学生ぐらいのころだったら熱中してたかもしれないな、と思わせた。
・アニメで印象深かったゼルガディスとアメリアは15巻のうちの5巻分ぐらいしかでてこない
・リナの必殺技という記憶があったドラグスレイブは雑魚敵をまとめて倒す用で実はそんなに強くない
・ゼロスが裏切って魔王を復活させるストーリーみたいな勝手な記憶があったが、全然違った上に、予想よりゼロスがクソ強くてひく
・ドラクエで言うイオラぐらいの感じでドラグスレイブ連発する。
・ゼルガディスの体を治す目的は果たされず、ちょいちょいリナの語りででてくるリナの姉が最後まででて来ない。
・人間より遥かに強い魔族が卑怯な手を使わないし、正々堂々としている印象
何というかゼルガディスやアメリアが全然出てこないことが意外だった。「黄昏よりも暗きもの、血の流れよりも紅きもの」でおなじみのドラグスレイブは強敵にはあんまり通用しない呪文で、ラグナブレードという魔法攻撃が一番活躍するのも意表を突かれた気分だ。アニメでは8巻までのストーリーがメインだったようなので、僕の記憶にないのは仕方ない。
ゼルとアメリアとゼロスが抜けた後半9巻〜15巻までは読むのがさらにつらかった。最終巻でゼロスが再登場するが、それまではルークとその女相棒が主体で、キャラ的にもアメリア、ゼルほど立っていないから読み進める気がしなかった。それにちょくちょくリナが語るリナの姉や故郷を出してほしかった。15巻でガウリィがリナの故郷に行ってみるか、みたいな感じで終わるので残念だった。
調べるとスレイヤーズの外伝だけで30巻、その他バラバラの短編もあって、ファンからすればこれだけ楽しめるシリーズがあるのは羨ましいことだなあと思う。ハマった作品でも遅筆や未完なんてのもザラにあるから、ここまで書いてくれる作家はとてもめずらしいと思う。何やかんや起承転結もキチッとしているし、世界観もしっかりと作っているので人気が出る理由はわかる。ストーリー全然覚えてないけどアニメ見て記憶に残るぐらいの個性的なキャラクターなのも事実だし。
最新刊16巻も買おうとは思う。
=====追記=====
アテッサの邂逅も購入して読んだ。
アニメの人気に配慮したかゼルガディス、アメリアという人気キャラが再登場していた。ファン的には良いものだと思う。時代にフィットしないことを作者も理解していたのだろうが、初期のリナへのセクハラやガウリィへの過剰な愚か者描写は少なくなり、戦闘シーンとコミカルな日常で構成されるハイファンタジーとなっていた。
戦闘シーンが多いということが、アニメ化とマッチして平成最大級ヒットのラノベを生んだのだろうなと思った。
【合本版】スレイヤーズ 全15巻 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 神坂一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2014/09/01
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