もはや政治ではない…すべてを諦めた社会/地獄耳 - 政界地獄耳 - 社会コラム : 日刊スポーツ
小泉進次郎氏 回答がポエム?「何言ってるかわからない」の声 | 女性自身
こりゃだめだな、と思った。何故日本の政府がこんな曖昧な連中ばっかりなのか、と思った。そして結論を出した。バカ正直に対応しても評価されないという国民の性質があり、減点主義の国民性のためだなのではないか、と。
例えば「謝らなければ死ぬ病気」といわれるものがある。端的に言えば日本人に誠意を持って謝ったって未来永劫叩かれ続ける(実は韓国とそっくりなんだぜ日本人)のがわかりきっているではないか。ことあるごとにあの時はひどいことをした、と言われ続ける。ネット社会になってそれが露呈した。そのため、曖昧にする、開き直るというのが最善策となった。
「これが正しいとおもってやったんだ」
「歴史が判断する」
「お前が間違っている」
「遺憾である」
「実はあいつのせいだ」
ぐらいのことを言っておくほうが責任を負っかぶるよりはダメージコントロールとしては正しいのだ。そもそもが日本人自身、普段の準備を軽視していざ打撃を受ける段階になるとその時の責任者にすべておっ被せるフシがある。例えば少子高齢だって本来処罰されるべきひとびとは30年前から今に至るまでの政治を構成した国民、政府、官僚の責任ではあるが、じわじわと社会に打撃を与え苦痛を感じ始める現在になって矢面に立つのは今の政治家ではある。もちろん自民党には間違いなく責任があるのだが。でも急になんとかしろっつたって無理じゃん。
台風だってそうじゃあないか。来た後ではどうにもならない。事後対応も大事だが、それをするのは我々が選んだ政治家なわけだが、彼らはもう国民から減点されることを知っているから、案の定言い訳と保身に走る。村山元総理や菅直人元総理に対する評価を考えれば、切り捨てるぐらいのほうがいいとさえ思うだろう。実際民主党の口蹄疫やら震災対応は今でも批判に上がるが、自民党の豚コレラや千葉の台風で支持率が大幅に下がることはない。マスコミは東京にいるのでそこで批判が広まらなければ末端がどれだけ騒いでも全体に影響は及ばない。それが証明されている。味をしめた政治家はこのスタイルでずっと行くわけで、当選させる国民が悪いとも言える。お前ら謝罪せず開き直っている人がいると途端に興味を失せるじゃん。弱者じゃないと叩こうと思わない国民性だからね。開き直ってファイティングポーズをとられると途端に目をそらすアホウじゃん。
国民がどれほど日々の生活基盤の維持を、民主主義を支える努力をしてきたというのか。台風だって家族や地元の近所付き合いをしっかりしてりゃ支えあえるが、都会人ときたらみんなそれを避けてきた。でも都会の方が楽しいからみんな出てきた。田舎から若者が消えたら緊急事態に動ける人は少ないよ。常に日本全体が一蓮托生だと思って行動できるもんではないが、田舎は利権を引っ張るから自民党に入れる、都会人は思考停止する。楽しいこと楽な方向に向かってきた。全員がそうだったから、まあ誰も苦労しない。
自己責任論を振りまいて、国民もそれにならって振る舞って、災害が来たら、税金が上がったら不満をたれる。見苦しい連中だ。うまく行っている間は自己責任論は楽だ。なんにもしないですむ。誰に手を貸すこともない。僕らは連鎖する生き物だが、どれほどのことをしてきたというのか。これは過去50年以上に渡って解体してきた社会の成れの果てであって、もう地域の繋がりも維持もあったもんじゃねえ。地方は老人ばかり都会のコミュニティも脆弱。そりゃあ自己責任でしょ。
災害で回復をやらなくたって、減点主義でやってきて、政治家が世論対策を生み出しちゃったんだから、それに投票してきたのも国民だし。災害も増税も自己責任、頼れる地域コミュニティは破壊してきたんだから。後はロシアンルーレットみたいに自分の番で玉を弾かなりことを祈るのみだ。
千葉県民が次の選挙で自民党系を落とせるかどうかは見ものだ。落ちなければ政治家はこの対応を正統化出来たものとみなすだろう。消費税増税、年金支給年齢の延長、少子高齢化社会とずっとそうだった。選挙にいかず現状維持ができると思いこんできた人たちの作った社会が今の日本じゃないか。で、誰か失敗して打ちひしがれている人をぶちのめすのを待っている。失敗者が開き直らないとみるやアレコレと説教しだすのだろう。
誰かを応援して地盤を築くために努力するのでなく、何かを与えられてフリーライドして失敗者は叩きのめす。その先にあるのは、脆弱な自己責任主義国家だ。だから災害になると我々はその脆弱性をただただ受け入れるしかない。政治家は責任回避をうまくやり、地域社会は年老いて、財源も人ない。
くそったれめ。不満ばかりネットで吐き散らかして、それでも個人主義を謳歌してきたのは国民だろう。そうやってフリーライダーを山程増やした結果、負担しない個人主義の都会人と衰退する地方を生み出した。
忘れてはいけない。地方のインフラの維持ができなくなったら、都会は輸入食品に頼り、水源や発電所の維持だってできなくなるんだ。今に南海トラフ地震が来ればいよいよ日本社会全体のインフラが重要だったことに気づくんだ。東京や大阪に人が集まりすぎる社会がいかに脆弱かに気づく。千葉台風はそれの予行練習みたいなもんだ。田んぼだらけの地域でさえこの崩壊ぐあいなら、都市部はもっと恐ろしいことになる。阿鼻叫喚の地獄だ。
地域と政治を破壊した減点主義どもは報いを受ければいい