フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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貧乏おじさんの生活

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11月だというのに仕事もせず寝て起きての繰り返しだ。仕事を取らなかったのが悪いのだが、こうなると先の生活を案じてほとんど金を使わない。おまけに長期休暇の休みにありがちな、昼夜逆転の生活をしている。ほとんど夕方に起きて、朝になって寝る。夜の18時に起きれるなら、朝の6時に起きる生活もできるじゃないか。だが朝起きるのができないのが怠惰な人々の特徴だ。

 

深夜2時、読書するためマクドナルドに行くが、これ見よがしに清掃してくる店員の音で集中できない。仕方無しに外にでて寒空の中散歩する。一駅先のセブンイレブンまで歩いて、ホットドリンクを買って帰る。いつものコースだ。

 

セブンイレブンでホットドリンクを買うと、ドアの前に白髪でヨロヨロで目がギョロギョロしているおっさんが近づいてきた。あのう、そのうと言葉使いが怪しい。いつもは無視するが、なんとなく立ち止まった。

 

「そのぉ、えーとぉ、ホームレスなんですけどぉ」

とうまく喋れない感じで言う。僕はしまったな、と思った。そもそも何か困りごとがあるかもしれないと思って相手にしたのだが。僕は小走りで来た道を行った。少し行った先でなんとなくロンドンでホームレスに施しを与える人を見かけたのを思い出して立ち止まった。ため息をつきながら自販機で温かいお茶を買う。仕事もしていない中年おじさんにできることはこれぐらいだ。またセブンイレブンの前まで行ってホームレスに、どうぞ、と渡す。

 

「えっとぉ、現金がいいんですけどぉ」

脳に障害でもあるかのような喋り方だったのに、現金がいい、という主張だけはサラっと出てきた。現金が欲しいのは僕も同じさ、と思いながら何も言わずに去った。深夜にセブンイレブンの前でずっとああやって座っているのだろうか。ダウンジャケットを着ているし、不潔感はなかった。一見すれば普通の人に見える。芝居でも打ってるのではないか、と思うほどだ。だが深夜に寒い外にいるということは本当に困った人なのかもしれない。格好からすると誰か支援する人がいるようにも見える。

 

現金がいい、そう言われてよかった。これで罪悪感がなくなる。温かいボトルのお茶も渡した。働かなければ、働けなくなったら僕もああなるのか。財政難の国家でホームレスは増えるが支援は打ち切られていく。それどころかまともな年金や生活保護だってなくなるのだ。働かないと死ぬか犯罪者になるか。

 

散歩なんて行かなけりゃ良かったと思って、温かい暖房の効いた家に帰った。