フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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現代日本人は海外に移民しないだろう

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人口減と借金で「30年後に日本終了」の現実味 | 投資 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

ジム・ロジャーズの記事は毎度のことながら日本下げをする。それが正しいかどうかはさておき、日本人の将来起こりうることに国家の衰退というものがある。そこで一部の人は、日本が出稼ぎに行くようになると言う人もいる。だが僕はそれはかなりありえそうにないな、と思う。今のそれなりに豊かな日本に生まれた人々はプライドが異常に高くなっているのだ。

 

先進国では優秀な人材か安い人材しか必要とされていない。中間層は軒並み没落しているのに、日本人がその他の先進国に行ったって豊かな暮らしができるわけじゃない。その上で「先進国育ち」の日本が東欧やら中東やらアフリカの人々と共存できるだろうか。どうせ貧民になるなら日本でなることを選ぶだろう。そもそもアメリカでさえすでに外から来る移民には冷たくなっている。学位を持った人々に対するビザさえしぶり始めているではないか。

 

日本人がメキシコの不法移民と同じ地域で暮らして、シビアな労働に汗を流せるとでも?率直に言って絶対にありえない。おまけに中途半端な文系エリートは必要とされていない。STEM学位を持った人だけが優位かもしれないが、英語は難しい。結局そこそこの中間層にしかなれないだろうし、アメリカで中間層になれるならおそらく日本でも勝ち組でいられるだろう。

 

70年代や80年代のたくさん労働者を求めていた時代ではないのだ。「とても優秀」もしくは「極端に安い」そういう人材だけが求められる時代に、日本は「豊かすぎる」その上で教育水準が極端に高いわけでもない。ようするに使い所がない人材ばかりと言えるだろう。これは人材流出に歯止めをかけるだろうし、保守的になる原因にもなるだろう。それがいいか悪いかはわからない。ポーランドやフィリピンやウクライナみたいに優秀層は軒並み海外でないなら国内で優秀な人材を活用できるといえる。

 

いずれにせよ、いかなる国に比べても清潔で水にも恵まれた日本に育った世代。つまりいま生きている日本人のほとんどは日本から出ていくインセンティブがない。30年後、治安が悪化して水もまともに使えなくなった場合は、外の世界に出ていく人も増えるだろうが。

 

今まで通り日本は事実上の鎖国のようになる。文化から体制までいかにも特殊なままに衰退を経験することになると思う。徹底して衰退した後に育った人はその時の豊かな国に行くかも知れないが。