フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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エントリ『「平常に戻る」ことはない』の要約

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okuranagaimo.blogspot.com

このエントリはすごく有用だけど、箇条書き部分が冗長で読み直すのが辛いので自分用としてコンバートしておく。箇条書き部分のみ。各文の根拠や詳細は上記エントリの文中リンクを見られたし。改めて見ると「可能性」「予測」にすぎず、環境問題などの文章は、日本と英国の国民間に相当温度差がある。いかにもリベラルインテリ層が好みそうな希望的観測も散らばっている。英国的な価値観の文章が多いように思えるし、1984的世界観の警鐘も多々ある。これらの予測が当たるかどうかはわからない。要約するさいに「可能性がある」という言葉を短縮のため削除して断言調にしているが、以下の文章はすべて未来への可能性について言及している。

 

=======ここから要約=======

政治

  • 以前は想像もできなかったことが可能になった。政治とイデオロギーは柔軟になる。新しい政治の試みが可能になる。
  • 主要産業の国有化など国家があらゆることに介入するようになるし、その権力を手放そうとしないかもしれない。
  • 正しいかどうかはともかくこのパンデミックが資本主義の危機と言われる。セーフティネットの要求が高まり、ベーシックインカムなどの実験が行われるかもしれない。
  • アメリカの覇権が終わり、中国がその地位を奪うかもしれない。
  • ナショナリズムが拡大してグローバリズムが後退する。移民に対する態度が変化する。
  • ナショナリズムが拡大しても国際協力は必要。以前からパンデミックが予測されていたにもかかわらず拡大を招いたので、WHOなどの国際機関は信頼低下した。
  • 多くの国が内向きになることで難民や紛争対応の難易度が上がる。
  • EU各国の個別対応は非効率なので、EU全体の公衆衛生を考えることが優先されるべき。EUの債務や移動自由を再考され、各国がフェアでないのではないかと疑問を抱かせた。イギリスはBREXITを延長すべきかもしれない。
  • イギリスはより独立性を求め、英国政府はイングランド中心となる。その結果が悪ければ分断が深まる可能性がある。
  • 各国の対策結果の違いで国民の信頼が強化されるか信頼を失う。不確実性や道徳的ジレンマに対処する際の科学の限界が知れ渡り、科学的手法や洞察に人々が参加し意見していくことになる。
  • 公的部門と民間部門が協力することになる。例えば、ホテルは病院の代替として機能するように設計され、部分的に資金提供される。

 

経済

  • 不況はリーマンショックより深刻になる。
  • この不況は「通常の不況」ではない。優良企業も倒産させる。
  • 多くの国は債務が高く、マイナス金利。景気刺激策が難しいまま最悪の形で不況に突入している。
  • それにもかかわらず国家は何でもすることを国民に約束してベーシックインカムなどを検討している。
  • 経済的影響は医療観光に大きな影響を与えるが、どうなるか予測が難しい経済分野もある。主要な国内産業に国家支援がなされているようだ。
  • 高所得の労働者は平均して遠隔地で働くことができるため所得格差が広がる。
  • 観光に依存するなど経済の多様性が低い地域はより悪化する
  • おそらく数百万の人々が死ぬまで肺炎などの後遺症に苦しみ経済的悪影響が起こる。
  • 政府の優先事項は生産性から雇用へとシフトし、すべての人のための基本的なセーフティネットを確保することになると思われる。
  • 負債を抱えた企業や銀行の破綻はデジタル通貨の隆盛に影響するかもしれない。
  • 景気V字回復のために社会的企業ベンチャーを手早く立ち上げる必要がある。手間のかからない資金調達や世界規模のクラウドファンディングなどが必要。
  • 国内外のサプライチェーンの再構築が進んでいる。ビジネスモデルの急速な転換も進んでいる(レストランの供給から宅配に移行する食品卸売業者など)。
  • これは、パンデミックの間に消えた多くの仕事が戻らないことも意味する。
  • 効率を犠牲にしても「ジャスト・イン・タイム」の製造業から離れ、回復力(備蓄、冗長能力、システムの二重化など)を強化する慣行への大きなシフトが見られる。
  • 景気後退により、サプライチェーンや国際的な依存関係(および隠れた債務)が曖昧になっていることが明らかになり、明確化・固定・国内回帰の傾向が加速するだろう。
  • テレワークモデルが進むだろう。(オフィスなどの賃料が下がる)。
  • 借り入れコスト減少と最低賃金の引き上げが起こると、労働の機械化自動化が進む。

 

社会文化

  • 社会的地位の再評価が起こる。医療従事者と農業従事者の相対的な地位を高め、その他の「贅沢」産業を衰退させるかも知れない。これは歴史上は長く続かない。一部の贅沢品は今以上に贅沢なものになるかもしれない。
  • ロックダウンや自粛の延長は人々のメンタルヘルスに悪影響を及ぼす。これにより、家族のつながりや友情が強まるなどと同時に、緊張した関係や家庭内暴力の両方が生じる。精神疾患、倦怠、社会的孤立と闘うための新しい解決策が現れるだろう。
  • 病気が共通の敵になりコミュニティの結束力が高まるかも知れない。
  • 今後12週間で大量の寄付金を失う予測があり既存の慈善団体を苦境に陥れる。
  • 危機を違った形で乗り切った社会的人口層の間で緊張が高まる可能性がある。(※おそらく宗教や思想の違うコミュニティ間についてと思われる)
  • 世代間で対立が高まる。病気自体は高齢者に圧倒的に悪影響がある。その他例えば不況は不動産価格が下落するので古い投資家は失い、若いバイヤーは得をする。それでも将来的には若者の負担が多くなる。
  • 男女格差も指摘されている。女性の2倍男性が死亡しているようで高齢者のジェンダーバランスが崩れる。医療部門で女性がたくさん働いているので過剰な負担になる。女性は自粛中の育児責任も負いやすい。一方で企業が柔軟になり在宅勤務が一般化すると男女格差を縮めるだろう。
  • 派遣社員、ホームレス、受刑者などに大きな影響がある。無敵の人になって社会不安・崩壊を引き起こす要因になるかもしれない。
  • 長期的に自宅で受ける教育・授業が進んでいく。一部の生徒は十分に自宅での授業が受けられず、教育格差が広がる。
  • テレワークが一般的になるとオフィス賃料が下がり、都市への移動が少なくなる。
  • 中国の検閲がパンデミック拡大を招いたのでメディアへの規制は再考される。ソーシャルメディアと主流メディアの検閲がパニックの防止と自粛を進めたかはチェックしなければわからない。

技術

  • オンライン生活が加速し永続的になる。テレワークができる企業はコスト削減のためオフィスを閉鎖させる。それが起こればオフィス賃料が下落する。
  • デジタル政府、公共サービスのオンライン配信、電子投票、遠隔医療、オンライン授業などを加速させる。
  • オンライツールや新しいテクノロジーへの法律規制が緩和される。
  • 未熟なテクノロジーサービスが増えることでサイバー犯罪も増える。
  • VRがビジネスとエンタメの両方で花開く。
  • 世界規模の共同研究が持続する。
  • 完全に分散化された組織の統治方法と分散化テクノロジーへの関心も高まる。
  • オンラインでの本人確認などのデジタル信頼システムへの関心は、デジタル通貨と同様に高まるだろう。
  • オンラインショップがトレンドになり、もとに戻らない。スーパーなどを除いて目抜き通りのショップ展開が減る。
  • 食料の安全保障への懸念により、家庭用水耕栽培への関心の高まりを促すだろう。
  • より多くの人々が今以上に個人データ(医療データやゲノムデータ、連絡先データ、位置データなど)を、公共のために自発的に提供するようになるだろう。
  • 中国の監視テクノロジーが発展し、国家管理の分水嶺になる。
  • 国家の検閲が国民の自粛に貢献したかどうかについて、大きな疑問が残るだろう。これにより、検閲回避可能なテクノロジーが急増する。
  • AIが創薬や医療診断において重要な役割を果たす。
  • 「質素なイノベーション」が進む。(限られたリソース、予算で実現するイノベーションのこと)

法律

  • 政府が非常事態を宣言したことにより公民権と財産権は停止されているが、一部の人々は、これらの権利が二度と戻らないことを恐れており懸念している。
  • 多くの規制が一時的に停止されている(例えば、車両のMOTから、企業の報告、自宅での中絶まで)。そもそも規制が必要だったのか、規制緩和が経済成長に役立つのかも問われているので、すべての規制が戻るわけではない。
  • 規制当局は「予防原則」(潜在的な危害の注意と回避を強調する)を放棄し、イノベーションを経済成長の推進力とする「イノベーション原則」を支持するかも知れない。このことは特に、民間企業が新規コロナウイルス検査の開発を妨害していると見られている英国公衆衛生法や米国FDAなどの組織に当てはまる場合がある。
  • 政府が仕事量が莫大に増加し、委任される権限が増加する(例えば、評議会計画委員会が個別の計画検査官に置き換えられる)。異議申し立てプロセスが減ること予想される。これにより贈収賄汚職の機会を増えすことになるかも知れない。
  • 警察による強引な法的制裁または不法行為は、国民の信頼と信頼の低下につながり「同意による取締り」の概念が低下する。
  • 刑事司法制度は禁固刑の割合を低下させようとしており、囚人を早期釈放さえしている。犯罪増加の懸念する声もあるが、社会復帰の機能によっては懲役刑の再評価につながる可能性もある。
  • 多くの企業は契約上の義務を履行しないことに対する法的防御として不可抗力を上げる。それは継続的な法的議論の基礎となるだろう。保険や雇用法に関連した訴訟は多くなる。
  • 法的紛争は経済的影響をもたらす。プロジェクトの遅延やマイルストーンの未達は、破綻や倒産の引き金になり、プロジェクトのキャンセルにつながる。
  • 研究ジャーナルのオープンアクセスの維持を求める声はさらに大きくなるだろう。
  • 中国が治療方法を特許化しようとしているため、特許制度はさらに厳しく精査される可能性があり、知的財産権は人工呼吸器などの医療機器の利用を妨害しているようだ。
  • 顧客の安全に対する法的責任についての懸念は、ライブやスポーツイベントなどが以前の形で再開されないことを意味するかも知れない。

環境

  • 旅行と産業が激減したため大気汚染が減った。
  • 長期的には景気後退でクリーンエネルギーへの投資が減少する可能性がある(原油の下落も原因)
  • 公共支出は短期的な優先事項に集中し、再生可能エネルギーへの補助金の削減と経済成長を妨げる可能性のある施策を支援しなくなるかもしれない。
  • パンデミックは世界協力によって何が可能か示している。気候変動と戦うための国家介入の国民的支持を築くことができるかも知れない。
  • 気候変動に対する行動は若者の間でより多くの支持を得ているのに対し、ウイルスは主に高齢者を脅かしている。これは世代間支援を活性化させるかもしれない。気候変動の根本原因の多くも将来のパンデミックのリスク上昇を人々が認識しているためである。
  • 一部の変更(テレワーク)は続けられ、環境に対してプラスの影響がある。
  • 電気自動車への投資は減少しているが、大気汚染がコロナウイルスによる死の原因であることが判明した場合(現時点では不明)、大気汚染への取り組みがなされる。
  • 英国の食料サプライチェーンは脅かされている。アフリカ/アジアで最悪のイナゴ疫病が何十年も続いたことと、作物の植え付けを遅らせている雨の多いイギリスの冬によって悪化している。短期的に物価の上昇につながる可能性があり、貧困層に影響を及ぼす。長期的には、イギリスの農業と自給率に重点が置いた国家戦略の変更につながるだろう。
  • 長期的には、人獣共通感染症や集中的な家畜飼育との関連がもたらすリスクを再評価するため、世界的な農業方法が考え直される。
  • 外来動物の取引に関する規制が強化され、野生生物の保護も強化される可能性がある。(野生動物の保有菌などが疫学上のリスクになるため)

======= 要約終わり=======