フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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トランプが負け、勝ったのは習近平

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Elections 2020 | Fox News

 

米大統領選挙の朝起きるまでバイデンの勝ちは確定だと思っていった。蓋を開けると中々競り合っている。それでも最終的にはバイデンが勝つような空気がある。大統領選挙後、アメリカが荒れるとかいう話がある。だが僕はもっと深刻な問題が待っていると思う。米中関係だ。

 

コロナ前の予測で、米中の経済規模の逆転はいつ起こるかというものがあって、遅かれ早かれ中国はアメリカのGDPを逆転するということは確定的だと言われていた。研究によって差はあるが、概ね2030年代のどこか、2040年頃までには逆転するというものだ。しかしそれはコロナ前までの予測であって現在では違っている。

 

バイデンとトランプがの決定的な差はコロナ対策である。端的に言えばバイデンは「まとも」トランプは「クレイジー」だ。もちろん日本的な価値観に照らし合わせればの話だが。大統領選挙はまだ確定されていないが、バイデンが勝つとしよう。彼はソーシャルディスタンシングとマスクを徹底するように呼びかけて、全米規模のロックダウンを行うだろう。問題なのはこのロックダウンだ。

 

今年の春頃、先進国のほとんどでロックダウンがなされた。この時期、GDPは20-30%ほど各国でマイナスとなっている。日本や中国も例外ではない。そして、アメリカでも4-6月のGDPは-33%と恐ろしい記録が立った。その後アメリカはトランプがコロナはただの風邪と煽り続け、ロックダウンを批判、感染者は日本と違い夏場も増え続けたが、7-9月のGDPは前期比+31%となった(とはいえ前年同期比では-2.9%)

 

これの意味するところは感染者と死者が増え続けても無理矢理経済を動かせば、ロックダウンよりはマシな経済成長ができる、ということだ。

 

ヨーロッパはどうか。概ね3-5月の間、ロックダウンをしていた。この時期は最悪の経済であった。その後ロックダウンを解除し経済は上向いた。第二波がやってきた今、11月から1ヶ月ほどロックダウンすることになった。12月はじめに解除予定ではあるが、感染者が減らなければ延長するかもしれないという。年末商戦のホリデーシーズンのロックダウンは避けたいのだろうが、予断は許さない。

 

そしてこのロックダウンは間違いなく経済を縮小することになる。コロナは消えることはない。ワクチンかウイルス自体の弱毒化以外ではもはや対処不能であろう。この1年ほどでわかったことは、東アジアでは拡大しづらく欧米では止まらないということ。その理由はわからないが、欧米人に日本や台湾のようにしろと言っても無理なのだろう。

 

バイデンはヨーロッパのようなロックダウンをするだろう。コロナがなくならない限り1年のうち3ヶ月経済を停止させるということは、 4分の1の経済成長をなくすに等しい。どれだけ低く見積もっても、年間で10%は経済が縮小していくということだ。それは今年だけではない。

 

コロナによる経済の悪影響は平等ではない。すでに中国は経済成長のプラスに転じており、2021年度は4-5%の成長が予測される。冒頭に書いた米中の経済逆転の予想は、毎年中国が2-3%ずつアメリカに追いついていく結果、20年かけてアメリカを追い越すというものだ。その予測がコロナによって激変するだろう。

 

もしアメリカがバイデン大統領になり、きちっとしたロックダウンを繰り返すなら、毎年中国との経済差が低く見積もっても15%ほど縮まっていく。これはとんでもなく早いものだ。

 

もともと米議会は対中強硬策をとっていたが、それはあくまで米中逆転を見据えた上で、中国の弱体化を狙ったものだ。ところが、コロナによってアメリカ経済の縮小がほぼ確定し、不況で国民が苦しくなることはわかりきっている。果たしてバイデンが、中国市場を捨てて、圧力をかけ続けるだろうか。僕はそう思わない。

 

むしろロックダウンで増え続ける失業者と、貧困圧力に負けて中国と妥協するように思う。それでもアメリカ経済が縮小し続け、中国が堅調な成長をすれば、どうなるだろう?歴史上、金がなくなった覇権国家は、海外での活動ができなくなる。そのスキをついて新しい覇権国家が取って代わる。金の切れ目が覇権の切れ目なのだ。

 

年間最低でも10%ずつ経済規模が減っていく中で、日本や他の国の防衛ができるだろうか。ただ単に防衛するだけでなく、成長する中国が挑戦的になるのは目に見えている。これはアメリカがかつての覇権国家大英帝国にしたことでもある。世界大戦で財政崩壊したイギリスはアメリカに借金をし続け、植民地の維持は不可能となり、基軸通貨を穏便に譲った。これによりイギリスは大国としては歴史の彼方に消えた。

 

アメリカの経済縮小がハイペースで5年も続けば、おそらく覇権国家の交代が起こるだろう。その時、最前線である台湾、韓国、日本は中華圏に飲み込まれるように思う。だからこそ、日本の希望はトランプ大統領だったのだ。彼が大豆やとうもろこしを買わせようと、駐留費用を増やそうと、それでもアメリカは最強国家でなければならない。それが日本のためでもある。本来なら米中逆転は20年かけてゆっくりと進むことだったはずなのだが。

 

トランプならロックダウンを批判して、無理矢理経済を回すだろう。それなら経済的なダメージは少なくてすんだ。その上、彼のイカレ具合なら、チャイナウイルスの責任だといって、賠償請求したりするかもしれない。単純な衰退を許すとは思えないのだ。バイデンの民主党が非常識な手段をとるとは思えず、アメリカのコロナによる衰退は避けられないと僕は考えている。

 

去年までは習近平の強硬策は焦りすぎに思えた。しかしながら今回ばかりは天運が味方したように思える。まさか最大の敵が勝手に弱体化(しかも急速に)していくとは思わなかったはずだ。僕はトランプの再選と抵抗に期待しているが、それは実現しないかもしれない。

 

なんとかコロナ時代を耐えれば、対中国で盛り返す要素はあった。これで日本の中華勢力化はほとんど決定したようなものだ。どれだけ日本がアメリカに期待しても、覇権国家は経済力で新興国に抜かれたら終わりなのだ。

 

それにしても習近平の中国はまさしく3つの時を得た。

天の時(コロナ)地の利(感染拡大しづらい場所)人の和(収容所)

 

バイデンがどれだけ圧力を強めようと、忍耐強く時間を稼げば、アメリカは勝手に小さくなっていく。どうやら100年以上に渡るアメリカの世界は生きている内に終わるときが見れるかもしれない。