Amazonの履歴を調べると去年の今頃に購入していた
名作との誉れ高く話題になったSF作品
評判なだけあっておもしろいです
宇宙船の中で目覚めた主人公は記憶を失っており、徐々になぜ自分が宇宙船の中にいるのかが思い出されていくと同時に、人類を救うミッションを進めていくという筋書き
SF作品には科学知識を使った推理モノとも言えるべき要素の強い作品と、科学知識はギミックとして割り切って人間模様などに焦点を当てた作品がある
「星を継ぐもの」は前者、「1984」などは後者
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」は両方の要素をうまく取り入れている
長編なのでそれが可能なだったのだろうと思う
ナチュラルに宇宙人と接触しているし、意思疎通ができない宇宙人とのやり取りを科学知識を使って説明したりする
文明社会を終わらせる原因のアウトロファージの生態系を研究したり、彼らに対処するために必要な宇宙船の建造やそれにいたるシナリオには科学的根拠をたくさん詰め込んでるので、科学知識を使っている描写が好きな人に評価が高い
一方で、科学者たちの生活と誰が宇宙に行くかという選定するまでの日々、国際協調などはヒューマンドラマであり、宇宙で接触した異星人と主人公との関係性もバディもの、友情ドラマとしての一面があり、科学的な論拠描写は読み飛ばしたとしても楽しめるようになっている
読んだ後、論評などを検索すると「火星の人」というSF作品と同じ作者だったことを知る
これもKindleライブラリに眠ったままの作品だったので、その内読むとしよう
1日に4時間ほどで上巻、次の日の4時間ぐらいで下巻を読みきった
読みやすい作品でもあり、長編だがサクッと読了できるのもいいところだろう