魚住「神奈川NO,1の看板は今日限りでおろしてもらう」
牧 「お前にゃ無理だ魚住」
魚住「オレじゃない ウチの仙道がやる」
漫画のスラムダンクで印象に残っているシーンだ。魚住は陵南高校バスケ部主将で身長2メートル超えのセンター。牧は海南大附属高校のキャプテンで神奈川でナンバーワンプレイヤーとされる。作中でも屈指の強キャラなのだが、この陵南VS海南という主人公チーム不在の名勝負の始まりのやり取りだ。
魚住は身長こそ高いが、バスケスキルはさほどでもないと自覚している。それでもキャプテンとしてナンバーワンチームを作り全国大会に行かねばならぬ。だが魚住の戦線布告に対して、天才・牧が無慈悲に返す。大事なのはこのあとの「ウチの仙道がやる」というセリフだ。魚住は天才ではないと自覚しているので、同じチームのエース仙道がやるんだと堂々と宣言する。このシーンは個人の限界を感じつつもチームメンバーに託せる立派なキャプテンの存在を2ページで描く強烈なシーンだと思う。ちなみに試合は海南が勝利。
この試合で今にいたるまで使われる名台詞とAAを生み出したりもしている
チームプレイをするときはリーダーが限界点と着地点を常に見定めて置く必要がある。実力がないのに自分の能力を過信したり、能力のあるチームメイトを信頼することができないと不幸になる。
なのでチームプレイでは自分の中の牧に「お前にゃ無理だ」と言ってもらう必要がある。このやり方は正しいか。過信してはいないか。チームビルディングはできているか。
もしそのようなリーダーが不在で、難題に取り組もうとしているなら不幸だ。間違ったチームメイトを選び、正しくない手法を取り、責任逃れをするリーダーがいると、失敗は必至である。
そのような例が日本にはあふれているように見えるが。