2015-2019の5年間の平均成長率、時間あたりの労働生産性、順位(OECD)、年間労働時間(2018年)
日本 1.09% ( 47.5ドル / 20位 ) 1680時間(20位)
フランス 1.49% ( 67.8ドル / 10位 ) 1520時間(29位)
イギリス 1.72% ( 53.5ドル / 19位 ) 1538時間(28位)
ドイツ 1.7% ( 69.8ドル / 7位 ) 1363時間(38位)
※経済成長
※労働生産性の国際比較
https://www.jpc-net.jp/intl_comparison/intl_comparison_2018.pdf
※世界の労働時間
世界の労働時間 国別ランキング・推移(OECD) – Global Note
※OECDの年間労働時間統計ページ
https://data.oecd.org/emp/hours-worked.htm
日本の順位は、1980年代後半から足もとにいたるまで19~21位で大きく変わらないが、近年は英国やカナダとほぼ同じ順位のあたりで推移している
日本の労働生産性の低さをあげつらっている論者がいるようだが、データをよく見るとあんまり国家の趨勢とは関係なさそうだなあ、と思う。例えばイギリスは日本と生産性が対して変わらないが、生産性が高いフランスよりも経済成長していたりする。ドイツがブッチギリで生産性が高く労働時間も少ない。
労働時間は日本は長時間労働でフランスはあまり働かないと言われるが、1ヶ月の労働日数を20日で計算すると、日本の方が1日あたり40分ほど長く働いているということになる。ドイツと比較すると1日あたり80分ほど日本が余計に働いている。
こう見ると、ドイツが経済成長や労働時間のパフォーマンスがブッチギリではあるものの、フランスやイギリスが日本と比較して労働生産性の恩恵を受けているとは思わない。そうはいっても、同じくらいの豊かさならばより働かない方が市民にとっては良いわけで改善の余地がある。
これよーするに人口が多い国の中でドイツが数字的にもえげつない先進国ぶりを発揮していて、英仏が日本よりちょっといいぐらいの推移を見せているようだ。
OECD平均によると、2015年から40時間近く年間労働時間を減らしているようなので、働き方改革は意外にも役に立っているのかもしれない。
アメリカは経済成長率が高いけれど、労働時間は意外にも日本より長い。もし日本が見習うとしたらヨーロッパという大雑把なくくりではなくドイツというスキのないな大国なのかもしれない。