フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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人生はマラソンだ、ということを意識せよ

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最近ずっとナイーブになっていた。特にイギリスの大学の学費がクソ高いので、その金で何ができるか、みたいなことを考えていた。

 

とりあえず一年目は生活費など合わせて500万必要だ。500万という金で何ができるか。中古の一軒家やマンションの一室の値段を調べてみた。まあボロいか辺鄙なところにあるもののあるにはある。家賃がなくなるわけだがどうだろうか。台風の巨大化だとか、地震だとかを気にするなら今考えるべきことではないな。

 

では投資とかはどうか。INDEX投資がどうとかつみたてNISAだとかよく聞くじゃないか。貯蓄よりは確実に増える方法もあるらしい。だがしかし、それでいつ引退できるというのか。そもそも500万からではアーリーリタイアにも、生活保障にもならない。よほどハイレバレッジのFXで勝つなどでなければ倍速で増えたりはしないだろう。

 

諦めて新しいバイクを買って、残った金でしばらく旅にでるというのはどうだろう。今のバイクは積載量が少なく、3日以上の旅行はシビアだ。だからもっとツーリングに向いたバイクを買ってみるといい。180万で新車が買えるのだ。海外留学に比べてどれほどのチープさであろうか。

 

そうやって年末からずっと憂鬱で、それでようやく考え方を変えることができた。マラソンだ。今年大学に行って1年過ごす。それで2年に上がる時に返済不要の奨学金を認められなければ貯金するためにまた日本で1年過ごす。そうして22年に大学で勉強する。40歳になる頃には学位が取れる。それでいいじゃないか。日本が完全に崩壊するまでにはまだ時間がある。それまでに学位があれば調子のいい国で働けばいい。そう考えれば追い込むこともなく気楽に1年旅するものと思えばいい。

 

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肩こりがひどくなって、一時間3000円の近所のマッサージ屋に行く。僕は年に2-3回ぐらい、こりゃあ無理だな、と言うほど肩こりがひどくなる。そういうときは祈るようにマッサージ屋に行ってなんとかしてもらう。本当のところはそうなる前に行くべきなのだろう。1月で終わる仕事も佳境を迎えて、サボりすぎた僕は1日足りとも無駄な時間を過ごせない。弱り目に祟り目である。座っていられないから仕事もできない。

 

中国人しかいない格安マッサージ屋でほぐしてもらっていると、いかにも零細企業の社長らしきおっさんと会話している。

 

「内の従業員連れてきたで。」

「お疲れさまです」

「この間、中国の社長接待したんや。どこの省やったかな。」

「中国の人ですか。」

「やっぱり中国人は賢いなあ」

 

この辺の人なんだろう。近所で根を張って仕事をしているおっさんだ。こういう道もあるのだ。小さな国際社会。おっさんの、ウチの従業員なんや、という言葉には、そこはかとなくプライドを感じる。責任もあるのだろう。人間模様。僕がこの10年で捨ててきたものだ。最小限にしようと努力して、そして最小限になったもの。

 

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2月の仕事の面談を受けてきて、まあ確実に受注だろうな、という感触があった。面談の日の朝に、今の案件の延長提案があった。予算が通ったらしい。僕が思ったのは、あるいは定期的な読者の意見を代弁すると、このサボり野郎が仕事を失う日が来ないのはおかしい、ということかもしれない。

 

舐め腐った態度で仕事をしているのに、たくさんの引き合いがやってくる。悪くない金をせっせと運んでくる。僕はまたしても増長して、適当にさばいて金にする。2つの依頼は所詮、大した技術のいらない仕事だ。繰り返していても上にはいけない。またしても僕は時間を金に変え、そうして憂鬱を溜め込む。いよいよ横柄になり、審判の日を待つ。

 

地域に根を張らず透明人間になっている男は、今日も明日もお気楽に眠る。