参院選で大阪コンボ(選挙区:維新、比例:維新)を決めてきた。
長らく衆参議院は民主系(民進・立憲)、地方選挙は維新という形で投票してきたのだが、前回2021年の衆院選から日本維新の会で統一した。もともと立憲などに投票してきたのは与党交代を狙える立場にいると思ってきたからだった。だが見切りをつけた。立憲では与党にはなれないし、本人たちもなる気がないのだろうと。
宗教系政党(公明・幸福の科学)や共産は主義主張に同意できないので投票する気がない。れいわもN党も参政党も地に足のついてない気がして興味がない。なぜ維新か、と言われれば持続可能な現役世代優遇の政党で、かつその実績があるからだ、と言える。
■現役世代優遇
維新のもっとも特徴的な内政に現役世代優遇というのがある。敬老パスだとかなんだとかで高齢者のバス負担をなくしていた大阪で、んなもんまかり通るかと有料化したのは維新であった。維新の会は現役世代優遇をずっと打ち出していて、高校無償化も幼稚園無償化も積極的に実施していた。
大阪府、18歳以下に1万円分のギフトカード…7月めどに配布 | リセマム
大阪市:学校給食費の無償化について (…>お寄せいただいた「市民の声」>教育)
学校給食の無償化なども時限的に行っており、恒久的に実施できるように努力している。
大阪市長、来年度も給食費無償の方針
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) 2021年9月9日
→大阪市のような巨大政令市で、市立の全小中学校の給食費無償化は凄まじい政策だ。橋下市長より前、中学校給食は存在すらしてなかった。橋下市長(給食実現)、僕の市長時代(温かい給食実現)、松井市長(無償化実現)。全ては次世代の為に。 https://t.co/y8V48lKUAn
クーポンの配布なんかは、選挙対策だと批判されたりもするが、選挙対策なら大票田である高齢者に配ったっていいのだ。そこもちゃんと子育て世代にアピールする点で一貫している。こういった政策が好きか嫌いか、はどうだっていい。選挙で投票するのに重要なのは方向性で、高齢者の年金医療にばかり金をかけている現状を肯定する政治家たちは不要だ。
■財政再建
太田房江知事の時代は、大阪は赤字まみれでその内財政再建団体に転落すると心配されていたが、その危機は脱したと見ていい。そしてこれは間違いなく大阪維新の会の手柄だろう。やれしばき体質だ、いじめだと批判されてきたが、この成果は評価されており、安倍晋三元首相暗殺前までは、京都や奈良でも議席をとれるかもしれない、というところまで浸透していた。
その理由はシンプルで、とりわけ京都では税収もなく無駄遣いも多いので、かつての大阪のように財政再建団体に転落する可能性が言われている。なんとかできうるのはこの手の実績のある維新ぐらいだろう。もちろん財政再建団体になれば中央の専門家たちがやってきて夕張のように増税や節税政策という名のしばき政策を取るんだから、維新を支持せずに座して死を待てばいいわけでもあるが。いくらアンチがしばきだどうのと言っても持続可能な予算案というものがある。地方自治体は国債を無限に発行しろというような主張は通らないんだから、身の丈にあった府政を実現した維新は褒められるべきだ
大阪市、令和10年度にも不交付団体に 松井氏「改革に成果」
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) 2022年2月16日
→かつては財政破綻しかけてた大阪市。橋下元市長から本格的な改革が始まった。僕も一翼を担わせて頂いた。そして、現在松井市長。感慨深い。財政再建を果たし、更に不交付団体へ。よくここまできたと思う。 https://t.co/YtWqIdWLJb
■立憲と共産に投票しない理由
地方政治に根ざした維新、与党の自民と違って、立憲が残せる実績とはなにか。それは党勢の拡大だ。
10年で民主系列がやってきたことは党勢の縮小だった。僕は一時的にでも期待していたのだが、もはや立憲はいずれ忘れ去られる政党になるだろうと考え始めた。彼らは色々と自民を批判する。批判するのはいい。それによって大衆の心をつかんで議員を増やしてさえくれれば批判をしまくればいい。それが仕事とばかりに批判をしてきたが、結局支持者は増えなかった。
政策の主張にもセンスがない。自民党の逆張りでゼロコロナを主張していたが、ニュージーランドも台湾もそれができず、中国が経済を殺してゼロコロナに邁進している。この姿を見れば、立憲が与党じゃなくてよかったと思える。LGBTだの同性婚などの主張を経済よりアピールしたり、モリカケを数年野党として引っ張ったりと。彼らの主張にはなんの魅力もない。例えばモリカケなんかは追求するより、与党になってしまえばいくらでも証拠を探せるのだ。なんの権力もない状態で、国会をずっと占拠しつづける滑稽な姿勢はマヌケにしか見えない。(といってもその当時は僕も投票していたのだが)
何が何でも支持を増やして議席を増やして、与党を狙える数になれば、自民嫌いや浮動票を巻き込めたがと思うが、もはやその気配もなくなり、早晩日本維新の会が第一野党になるだろう。維新の方が未来志向だからだ。批判されても地方自治体で統治の実績を残せる政党のほうが期待できるに決まっている。
■潔癖な支持者と逆張り政策
立憲がいかに魅力的かを伝えるより、自民党をあげつらいたい支持者にも政策立案者にもうんざりしている。立憲ならどれくらい日本をよくできるか、より自民党が悪いから、駄目だから、とあげつらうだけ。これは共産党にも言える。赤旗などでは維新の会を批判するが、維新の会が影も形もない時期から地方政治家を出しといて、批判ばかりしているのだ。大阪が財政再建団体になるかもと言われた時期にも共産党系の市議などはいたのだ。もちろん民主党系列もいた。彼らが役に立たなかった結果が維新の会の伸長なわけだが、当人たちは批判者の立場のまま反省することなく居座っている。彼らは維新以前の議席を持ちながらその当時の失政の責任なんぞ感じてもいないだろう。
■高齢者優遇
彼らは高齢者の予算がどれほど膨れ上がっているかを知っていて知らないふりをしている。維新が与党なら間違いなく高齢者医療負担を3割に引き上げるだろう。根本的に見直さないといけないはずが、立憲も共産もそれは言わない。高齢者も若者も助けるなどというだろうが、結果として現状維持の予算における高齢者優遇は終わらない。端的にいえば、彼らは現状維持以上のことはしない。それがわかりきっている。それなら岸田内閣でも十分だろう。何というか、立憲共産連合の何も期待できない感がどこから来るのか言語化は難しい。与党批判はいいのだが、それを聞いて彼らが国家をよくするビジョンは年々わからなくなってきている。何だったら彼らの潔白さこそ、この国を悪くするだろうな、という予感さえする。
高齢者と現役の世代間対立を煽ってはいけません、というが若者が割りを食っている点には目をつぶる。消費税は増税してはいけません、というが国債を擦りまくれとまでは言わない。立憲ホームページの税制の項目を見てもよくわからない。
立憲の政策がまるごとわかる政策集「財務金融・税制」 - 立憲民主党
見直す、適正にする、検討するという言葉ばかり見え、具体的な数値は書かれていない。全体的に個別に減税し、補助を増やすように見えるが、財務省を説得できるようには思えない。法人税だって応分の負担を求める、という書き方にとどめており、いくら増税していくら税収が増えるというふうなことは書いていない。彼らが与党になったときに右往左往した挙げ句に、自民党と変わらないみたいな結果が目に見えている。
その点、維新の会が与党だったら、現役世代を優遇して、年寄に嫌われない言葉を選びつつぶった切っていく信頼がある。彼らはそれが得意だ。大阪での実績も十分ある。維新の会は若者を優遇するために、寝たきりの高齢者のベッドを空けるぐらいのことはしれっとするだろう。コロナでやたら大阪の死者が多いのも、市民の罪悪感を持たせないようにうまいことやったんだろうな、と勝手に解釈している。
■どうしたら立憲に投票するか
れいわの山本太郎にも言えるが、枝野あたりがどこかの県知事になって、立憲がするべき政策を地方で実施して実績を残すのが先だと思う。今のままだと無責任批判者で、財源のない状態で難しい政治の舵取りをマスコミに叩かれながら実施できるという信頼ができない。れいわの山本太郎だって弱者を切り捨てない政治とやらを地方自治体でやってみたらいいのだ。僕は彼らが無理難題の空想を主張しているように見えるが、本当にできると思うならどのかの地方でやれるだろう。
■まとめ
高齢者予算をうまくカットできる維新が第1野党にまでこれそうなのは日本の希望だと思う。自民党は党内左派を抱えていて動きが遅い上に、カットよりも各家庭に負担を押し付ける。維新が頑張ってくれれば適正な医療負担を高齢者に求めるだろうし、寝たきり老人をそのまま延命させることもしないはずだ。それこそが僕が維新を信頼し、投票する理由だ。