フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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シュタインズゲートとかいう「質アニメ」

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このアニメは今まで避けていた。
シュタゲが流行った時に勤めていた似非ベンチャーの先輩が嫌いだったのだが、その人がめっちゃ勧めてきたからだ。それで気乗りがしないまま7年が過ぎた
Netflixを契約しているが、最近は日本の番組も充実するようになった。
そんなわけで色々と日本の流行ったアニメなんかを流しっぱなしにしているのだが、流行ったアニメから見ていくということをしているいると、シュタゲはさすがに避けるわけにもいかないかな、と思いだした。そんなわけで2日前から見始めたのだが、あまりにも面白すぎて昨日の夜から今日の朝にかけて見続けて最終話までいった。めちゃくちゃ眠い。


僕の持論として映像作品、漫画、小説を問わず「人気のある作品は理由がある」というものがある。例え積極的に好きにならなくても流行るだけの理由はあるのだ。
最近みたSAOもダンまちも人気になる理由はまあわかりやすい。だが「質アニメ」とまでは思えなかった。
シュタインズゲート攻殻機動隊だとかと比べられるようなアニメだと思った。
雰囲気やキャラだけで売るのではなく物語が良い。これほど優れたアニメはなかなかお目にかかれない。


前半で日常と世界観解説を展開しつつ伏線を引きまくり、後半で奇麗にすべて回収する。
多少のご都合主義はありつつも(主人公だけタイムリープで記憶を重ねられるだとか、タイムリープマシンをセットする時間を敵がくれる、働かない岡部が生活費に困っていない、などがある)それでも、最近のチート系主人公と一線を画しているとは思う。


12話から23話までの岡部の挑戦と挫折と無常な生活が最後にカタルシスを味わえるような仕組みになっている。
途中でイラっとするシーンや中だるみがする話もあるが、それも一つのスパイス的な要素ではある。
メイド女の話や、メンヘラ女の自宅突撃はうるせえなこいつら、と感じた。
神社女子のデート回は逼迫しているはずの展開の中で、お口直し的にも思えるが、のんびりしすぎじゃね?とも思える。


それでも、前半で作ったバベルの塔を後半に自分たちの業によって崩されていくのは辛さと感動を呼ぶ。


最終2話のヒーローとヒロイン的な展開は王道で燃えた。


ハーレム的でありながら、ヒロインたちの使い捨て感がないのも良い。
それぞれに役割があって、それぞれに個性と魅力がある。
(最近のヒロインは一度目立っても別シーズンで完全に消えるんだよ)
おかりんが前半のウザキャラから後半は良識人になって、辛さを隠すための仮面のように芝居するところもいい。
主要キャラで唯一、自分が作ったキャラクターを演じていて、ほかのキャラは性格と態度が一貫しているのに主人公だけそうではないというところもいい。
クリスとおかりんの関係が一応のところ決着がつくのも良心的である。
タイムリープの概念から、岡部以外は記憶が消えるので完全決着かどうかは微妙だが。


とまあ青春、日常、科学SF、ミステリ、悲劇と喜劇を全部味わえるのがシュタゲの魅力だろう。
7年以上スルーして、話題になったアニメも関わらずネタバレの記憶がなかったのも幸いだった。


これをスルーして他の何のアニメを見るんだというぐらい優れた質アニメだと思う。