フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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北海道4日目ウポポイから洞爺湖へ

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変な時間に寝て夜中眠れなかったからか、狭いユニットバスでさっとシャワーを浴びただけだったからか。とにかく肌が荒れ始めた。鼻の下、頬あたりが乾燥して軽く皮が剥ける。これは肌荒れのサインであり、ここに化粧水や保湿剤をいくら塗ってもしばらくはマシにならない。海水浴とツーリングで日焼けした手の甲、肘から下の腕も皮がめくれ痒くなってくる。まずい日が始まったな、と思う。

 

今日は移動日、2日前まで函館のホテルを予約していた。苫小牧から240km離れている。天気予報で雨が降るとなっていて、キャンセル料金がかかるギリギリまで迷った末に、キャンセル。洞爺湖のホテルを予約した。80km先だった。この判断はナイスだった。チェックアウトして外にでると、小雨が降っていた。気温も低い。苫小牧市からアイヌ国立民族学博物館・ウポポイまではかなり近い。たったの20kmだった。しかしバイクで雨の中そこに行くのはまさに苦行だった。この旅行で大きいミスを2つ。1つは長袖の上着を持ってこなかったこと。もう一つは大きい保湿剤をリュックに入れなかったこと。上着は必須アイテムなのだが、真夏の北海道なら着る機会はないだろうと考えた。来なければわからなかったのだが北海道は相当気温が低い。都市部のニュースではあの北海道で35℃を超えたなどと報道されるから暑くなっていると勘違いしていたが、実のところ35℃まで上がるのはせいぜい昼の数時間程度であり、残りの時間は気温が低い。さらに地域によっても全然違う。全体的に20℃台で過ごす時間帯が多いのだった。心底後悔した。

 

苫小牧市からウポポイへの道は、もし快晴なら最高かもしれなかった。道は広く開けていて、左側に海を見ながら走ることができる。だがあいにくの雨。舗装されているとはいえ、高頻度で小さな穴が空いているアスファルトの道だ。雨でなければどうってことないが、滑りやすいので緊張する。おまけに雨に降られ寒く海は荒ぶっていて、体をガタガタ震わせながら走らせていた。たった20kmが永遠のように感じるのだった。

雨の中たどり着いたウポポイ

開園直後だった。駐車場は広くバイクは料金不要というとこが良かった。ここに来て肌荒れが一気に悪化する。雨に濡れて蒸れたせいか、足の甲が赤く膨れてひどく痒くなった。両足も手のひら、手の甲も腕も痒い。このコンディションで見学はちょっとつらいと思った。とにかく落ち着こうとカフェに入ると食事は10:30からとかで30分ほど待ち時間が発生した。おまけに寒いのにクーラーが効いていて外の方が暖かい。休憩室とお土産売の建物に入り、ロッカーに重い荷物とバイクブーツを預ける。

誰もいないカフェ

アイヌのお餅的な物が入ったぜんざい600円

寒いのでぜんざいをもらう。量が少ないように見えるがやたら濃厚な小豆で美味しい。観光地価格で600円は安い。ここでゆっくり休む。というか痒みがおさまってほしい。施設を見物する前に飯を済ませたい。北海道とはいえ観光地。混み始めるのは困る。豪遊観光中の僕は常にその場所で最も良いものを食べたい、というわけで安いフードコートの隣にあるレストラン、こいつに入る!

 

焚火ダイニング カフェ ハルランナ

雰囲気の良いレストランに一番乗り。そして注文する肉三種食べ比べ

ポタージュと手作りパン

肉いろいろ(5500円)

なんかのジュース

ストロベリーアイス



ハーブティー

うまい。観光地の飯なんて期待するべきではないと思っていた。だがなかなか凝った味付けの肉で食べる価値ありだった。3種肉食べ比べのポタージュ、パン付きで5500円。金額だけ見れば高いが、これはなかなか美味だった。アイスもハーブティーも美味しい。ひととおり落ち着いたあと、いざウポポイ内部へ。

 

ウポポイ2Fからの景色

アイヌの民族衣装

民族知識いろいろ

アイヌ建造物

正直、国内最大のアイヌ博物館の割にコンテンツが少ない気がする。やはりアイヌ文化遺産は数が少ないのだろうか。あと松前藩のひどい仕打ちの動画があったりして勉強になった。体験型のイベントの方が多いかも。15分程度のアイヌ神話のショートアニメを2本見て、彼らの世界観を感じる。一つは貧乏だが心のきれいな少年に神が報いる的な話。もう一本は悪い狐が太陽の息子をさらって太陽に成り代わろうとする話。2つ目の方が面白いが、狐が太陽になれるという世界観が独特すぎるのと、太陽をかじって太陽の息子をさらってくる過程が異質すぎて笑えた。最終的に悪い狐の末娘の狐が救ってくれて心のキレイな末娘に神が報いるという、アイヌ人心キレイな人好きすぎ展開だった。勧善懲悪が好きなのかな。そりゃあシャクシャイン松前藩との和睦の席に向かっていって殺されますよ。倭人は心が汚いので。

 

一通り見終わった後、洞爺湖に向かってバイクを走らせる。60kmだとかそこら。しかし天気はやはり思わしくない。晴れてさえいれば風光明媚であろう山道を走っていく。後から調べて知ったのだが、苫小牧市の居酒屋のおばちゃんが言ってた四季彩街道という道を走っていたようだった。その日は小雨が降り続け、山頂は霧がかかっていて5m先も見えないという具合。ビビりながら時速40km程度しか出せずスリップに気をつけ寒い中走った。

 

洞爺湖のホテルに着く。疲れ切っていた。取ったホテルは温泉町の東側にある華美。

【公式】洞爺温泉ホテル華美

 

1泊朝夕食付き1.1万円。部屋はオートロックでないところを除けば十分。広いし清潔で最高だ。ホテルにある温泉に入る。とにかく身体中が痒くてイライラして寒い。大浴場は3つの大きい浴場がある。体をしっかり洗い、露天風呂でゆっくりと休む。3つあるといっても全部が同じ温度で41-42℃に合わせてある。露天風呂で立つと外の景色が見える。湯から上がると、顔や足の甲の腫れがひいていた。部屋に戻り保湿すると心が落ち着いた。用意された夕食をとる。

 

ホテル華美の夕食

品目が多い。最初は良かったが3日間同じような料理だと少々飽きる。だが初日のこれは良かった。景色も良いし、さすがサミットの開催地に選ばれただけはある。この日は疲れていたのですぐに眠れた。洞爺湖の散策は次の日で。

 

 

■前日

北海道の苫小牧3日目、出光カルチャーパーク、苫小牧美術館など - フロイドの狂気日記