フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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平成バーガーと90年代リバイバルについて語る

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マクドナルドの平成バーガーを食べてきた。僕の子供時代が90年代だったこともあり、懐かしい話題だなと思いながら見ていた。

 

最近にわかに90年代リバイバルが続いている。こういう時代が逆戻りするときは、各社の権力層の世代交代が行われている証拠と言われる。つまり企画している人が30代~40代になったので自分の青春時代をフィーチャーし始めたんだろう。

 

90年代後半の「暗さ」って若い世代には伝わらんのだろうなぁ

 

マクドナルドは少し前も90年代後半のヒットユニット、パフィーのファッションを真似てCMをしていたので、本当に企画者が30-40代になったんだろうと思う。平成は2019年まで続いたのに印象として90年代=平成みたいになっている気がする。マクドナルドの写真の元ネタとその他気になっている90年代リバイバルについて語りたい。

 

平成バーガーは90年代を代表する女性芸能人が並ぶ

 

安室奈美恵(写真真ん中)

90年代前半の沖縄から爆発的流行を作った安室ちゃん。小室哲哉プロデュースの中心アーティストの一人。メガヒット多数で若者文化の中心だった。コギャルブームの火付け役にして元祖。当時15-17歳ぐらいだったはず。アムラーと言われる浅黒い肌に茶髪ロングヘアーというスタイル。女子中高生はみんな真似していた。妊娠出産を経て活動休止したものの、それ以降も割りと長いことヒットを生み出したので90年代専用というわけでない。1992年(平成4年)にデビューし、令和直前の2018年に引退した平成の申し子なので写真の真ん中に位置するのもわかる人選。ほとんど顔が変わらないし、いつまでも若い。この時期から黒人音楽を取り入れた女性アーティストが躍進していたと思う。昭和臭いアイドルを切って、今に続く女性アーティスト像を作った人。

 

元ネタはデビュー曲の髪型あたりか

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広末涼子(写真左前)

90年代清純派アイドルの筆頭。今でいうと広瀬すずのポジション。黒髪短髪で透き通る肌の美少女というテンプレスタイルを完全に違和感のないものにする。女優メインであったがアイドル的な曲でヒットもしており、代表作の「MajiでKoiする5秒前」(タイトルが古臭すぎる)の彼女は今でも通用する美少女。今では大女優の地位を確立しているけれど、当時は熱狂的なファンがつくアイドルでもあった。スキャンダルも多数あり乗り越えて今なお活躍中。女性のメイクが細眉から太眉スタイルになっている令和だからこそ、当時の写真が古く見えないのがすごい。太眉自体が割りとバブル期~90年代前半リバイバルだからか?聖子ちゃんカットや中森明菜リバイバルしないのに対して、広末涼子の髪型やスタイルは今でも現役なのはすごい。昭和の清純派と完全に決別して平成以降の清純派の始祖となった。なんか清純派で売り出す女優はみんなオカッパ的な髪型をさせられている気がする。美人じゃないと似合わないしね。

 

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浜崎あゆみ(写真右前)

ヒットしたのが98年で、全盛期は99年~02年。クレオパトラみたいなアイラインをこれでもかとひいて、金髪にするスタイルを流行らせた。この人の全盛期は短かったが安室奈美恵活動休止後の社会現象で、女子高生のお手本となった。カラオケで歌われまくり、ファッションは真似されまくり、今となってはマイルドヤンキーの元祖みたいな扱いになっている。ブレイクしたのは歌手だが、子供の頃から女優をしていたりする。00年代前後のギャルのお手本。流行期が短かったので古臭さを感じさせる。韓流のエレクトロポップなんかも、小室よりは浜崎あゆみに源流があるんじゃなかろうか(更に元ネタはユーロビートなんだろうけど)

ともかく女子高生の教祖とまで言われた。彼女の鼻声やぶりっ子のような喋り方もおおいに真似された。同時期に売れた椎名林檎などとは違って、フォロワーはあまりいないように見える。

 

元ネタがまんま(TUKAはボーダフォンとなり今はソフトバンクになっている)

 

後藤真希(写真左奥)

モーニング娘の最大人気にして、モー娘。ブレイクを先導したアイドル。デビュー当時12歳。通称ゴマキゴマキが加入して出したシングル「LOVEマシーン」がモー娘。初めてのミリオンヒットとなり、マイナーアイドルではなく、国民的アイドルグループとなった。元々そこそこ人気があったのだけれど、ゴマキ加入が恐ろしくブーストになった。ブレイク時期は浜崎あゆみと同時期なのだけれど、よりアイドル専用という感じで低年齢に憧れられていたと思う。小学生とかね。安室奈美恵の系譜で分岐の一つがゴマキ、もう一方が浜崎あゆみって印象を受ける。歌唱力や演技力は正しくアイドルで微妙もいいところだと思う。女の子たちがこぞって尊敬したアイドルの代表。こちらは秋元康が流行らせた昭和アイドル「おニャン子クラブ」をより平成スタイルにつんくプロデュースで洗練させた、AKB系列へと続くアイドルグループの代表格。ようするにセンターの役割だったのがゴマキだ。モー娘。からスピンアウトしたユニットでもソロデビューでもヒットしまくったので、アイドルの頂点だったと言える。

 

 

元ネタっぽいけどあんまり可愛くないな

ギャルの系譜であり美少女

篠原ともえ(写真右奥)

90年代中盤にエクセントリックなファッションとキャラで大ブームだったタレント。より洗練された進化系としてきゃりーぱみゅぱみゅがいる(と思う)。単なるタレントというより、ものすごく可愛い女の子がお馬鹿なキャラと格好をしている、というギャップを売りに出したという意味では初めて。昭和時代にはいなかったタイプ。シノラーと言われるファッションの流行を生み出した。◯◯ラーというのが流行った時期だよねえ。2010年代からきゃりーぱみゅぱみゅが現れ、最近ではフワちゃんに受け継がれている。本人は至って真面目だったりするし、ちゃんと女優業をしている。

 

 

コギャルブーム(写真真ん中奥)

これは特定の誰かっていうよりは90年代中盤ごろの圧倒的存在、社会現象だったコギャルブームの代表的ファッション。制服+ミニスカ+茶髪+色黒+ルーズソックス+ローファーみたいな定番スタイル。そこに派手、気だるそう、生意気などの属性に加えて、小汚い、地べたに座る、頭が悪そうというようなイメージ。今に続く「女子高生の特別な付加価値」を決定づけた悪しき風習の源流でもある。小遣い欲しさにする明るい売春である援助交際(よーするにパパ活)が社会的に認知された最初の世代。ここから一歩進んで「ガングロ」と呼ばれるファッションに枝分かれするが、それを見れたのは東京の一部地域だけだったんじゃないかな。この世代も今では50手前だというんだから隔世の感がある。

 

 

気になった90年代リバイバル

どこもかしこも子供時代に戻ったような話題があったりして、なんだか不思議な気分だ。若い世代が90年代みたいなことをしていると、そんな流行りで大丈夫か?とか思う。いくつか気になるのを紹介したい。

メンズファッションのセンター分け

ここ数年若者の髪型がみんなセンターわけになっている。EXITが火付けなのか?それとも別のアイドルや韓流スターだったりするのか?わからないが、90年代に流行っていたものだったので、見るたびに気恥ずかしくなる。イニシャルDという漫画の主人公みたいに、センター分けの髪型は流行っていた。パーマを当てたりしている違いはあるものの、個人的に古いな、というふうに感じてしまう。少ししたらラッパーみたいなファッションが流行ったりするんでしょうか

 

 

SLAM DUNK

90年代の大ヒット作にしてバスケの名作。映画は最高に良かったけれど、この影響でコミックが売れまくってるそうな。宮城リョータの髪型なんかは一周回って最先端感があるし、三井やゴリでさえ今風に見える。井上雄彦の圧倒的画力のお陰と、実写っぽい漫画だからか古くならないのもすごい。序盤は当時流行ったヤンキー漫画の影響があってダサいけれど、桜木坊主後はバスケ漫画として未だに超えるものがない。すげえ人気だったのは間違いない。

 

ファイナルファンタジー7 REMAKE

これが発売されたのが97年とかですよ。ずっと昔からスクエニの最終兵器としてリメイクが噂されていたが、2020年についに発売された。25年の時を経てモンスターヒットを飛ばすというのはリバイバルというより、コンテンツ力の強さがあるな、と関心した。ホスト系ファッションをするゲーム主人公の魁にして、幽白・飛影以上の知名度を誇る中二病の元祖クラウドを令和にもなって操作できるなんて幸せですよ。

 

古臭い?興味ないね

 

ダイの大冒険(再アニメ)、聖闘士星矢(アニメ映画)、るろうに剣心(映画化)、うる星やつら(再アニメ)、ジョジョ(アニメ)

るろ剣は何年も前に映画化されてヒットしているけれど、ダイの大冒険聖闘士星矢(これは80年代よりか)、うる星やつら(これも80年代か)まで再アニメ化されているのを見ると、ちょっと企画者の思い入れが強すぎて困る。当時楽しめた作品も、今見るとつまんねえなということがあって、90年代ジャンプは結構きついものがある。大ダイ、聖闘士星矢だけでなく、キン肉マンとか男塾とかも今読んだら全然おもしろくない。こんなにつまらなかったっけ??と思うぐらいひねりがない。傘でアバンストラッシュを撃っていた世代なんだけどなあ。逆に子供の頃は絵柄のキモいジャンプの最後に載っていた漫画だったジョジョはもっと歳を取って読んだほうが面白いんだから不思議だ。

 

終わりに

なんだか古臭い作品やファッションが目につくことが増えてきて、個人的には懐かしいやら恥ずかしいやら。昭和レトロまで出てくると何がなんだかわけがわからないよ。90年代大ブレイクした宇多田ヒカル椎名林檎は対象になっていなかったりするあたり現役感があるとリバイバルできないということだろうか。

 

個人的に気になるのは90年代リバイバルが終わったあと、00年代リバイバルは起こるのかというところだ。率直に言うとあんまり際立った印象がないので。ここから先のリバイバルは韓流ブームのリバイバルになるのかもしれない。リバイバルしないファッションもあって、バブル期の肩パットやボディコンはスルーされた。この先、太眉全盛から再度細眉ブームが来るのかも気になる。

 

このエントリにあたって昔のギャルの写真を見たりしたんだけど、細眉メイクのブッサイクなことに衝撃を受けた。当時はとてもかわいい!と思っていたはずなんだが、どうしても垢抜けて見えず価値観の変遷と脳みその不思議を感じている。

 

流行り廃りが移り変わっても、チョベリグな日々を過ごせるといいですね