フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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転勤に関してブコメの頭が悪すぎて戦慄する

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anond.hatelabo.jp

想像力も少しは調べようとする気概もなく、君たちまっとうな社会生活営めているんだろうかと。学生さんぐらいなら目を瞑ることもできるが、これが氷河期世代です、とか言われたら、だからやぞ、と返事せざるを得ない。

 

僕が20代のころ友人がインドに転勤になった。インドのど真ん中の砂漠しかないところに工場を建てるためだ。製造拠点を作るために、日本の本社から派遣される管理部隊の一人だ。想定期間は2-3年。休みとして日本に戻れるのは1年に2-3度。友人に聞くと、砂漠とエミューしかない。憩いの場はハエの集る鍋で作ったチャイを提供している個人喫茶だという。雇ったインド人作業者たちは文字が読めない人も含まれる、きっちりと見ていないと無限にサボるような連中だったそうだ。

 

なーにが現地雇用だ。インドの砂漠地帯に日本語の話せるインド人や日本人を探せるとでもいうのだろうか。日本の本社で設計した工場、搬入機械も日本製。それに詳しくかつインド人を管理しながら工事を完了させねばならぬ。どうしたって長期派遣されるための転勤者が必要だろう。彼はストライキも経験した。

 

そんな仕事はブルシットジョブだ?転勤させてまで工場を建てる理由はない?そうだね、日本製機械の買い手が減って業績が悪くなり、税収も減るね。

 

その会社はサウジアラビアで石油を取り扱う仕事もしていた。友人の先輩たちは10年もの間、サウジと日本を行ったり来たりしたそうな。石油を運ぶための手続き担当者を派遣しないでも仕事はできるだろうか?契約書はリモートワークでどうにかしてできるものか?相手が会いたがって話をする場合は?滞りなく日本に運び込むための現地調査は?政治的な根回しは誰がするんだろう?ストライキがあった場合の対応はいかんとするか?現地の優秀なサウジ人達が日本のために黙ってすべてしてくれるなんてことはあるか?

 

考えればわかる。転勤者は必要なのだ。その場所にいなければできないことというのは山程ある。そして距離があれば何度も往復するよりはその場所に住むよりはない。緊急事態にも対応できるからだ。それともサウジアラビアとの石油の取引は不要だろうか?そう思うなら山の中で電気なしの生活でもするがいい。はてなブックマークをしているというのが答えだろうが、君は転勤者たちのフリーライダーでしかない。

 

日本国内なら転勤は不要?

友人の会社は国内で山の中にあるスマホ基地局を建てる人たちもいた。誰もいないような山道を行った先の土地に基地局を建てるのだ。現地の猿に作業でもさせるのかね?地方都市からさらに田舎に行った場所で住んでいる高齢の農作業たちから採用するかね?地方都市にはほとんど採用にたりうる人材はいないのだから、適宜都市部から転勤させるしかない。東京一極は仕方ないと片方ではいい、もう片方ではインフラの維持は必要だという。スマホを常時使っていても、その電波がどこから繋がっているかも気にはしないのだろう。

 

とりわけインフラ関係は現地採用が難しいことが多い。このようなことは生きていればなんとなく想像がつくだろう。おまけにブルシットジョブとは程遠い、人間にとって必須の仕事であることも多い。

 

なぜ転勤が必要か、ということがわかっただろうか。とりわけ海外に転勤する人がモノを売ってくるから貿易黒字の幅が増えて税収をカバーし、福祉予算や教育予算が多少なりとも潤沢になるということぐらいはわかりそうなものだが。そして貿易の稼ぎが多いから、貧困国家と違って国債発行ができる。売るものがない国は、独自通過を持っていても国債発行ができない。利息をつけて国が償還してくれるかどうか怪しいからね。

 

自己3割負担で精神疾患者用のタブレットを飲みながら、スマホでぐちぐち言えるのも転勤者必須のインフラが整備されているからであり、正常を保って長期出張に耐えうる人々のおかげだぞ、というのはたまには思い出したい。