フロイドの狂気日記

時は流れ、曲も終わった。もっと何か言えたのに。

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PINK FLOYD「狂気」50周年

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ブログを書くことがなくなった。Apple Musicを聴いていると、このブログのタイトルにも使われているアルバム「狂気」、原題「The Dark Side Of The Moon」の50周年記念リマスターが視聴可能になっていた。74年のライブのアルバムもリリースされていて、久々にフロイドを聴いている。

 

50年!

この数字は自分にとってはもはや歴史の範疇だ。

ベーシストで作詞家、ロジャー・ウォーターズは80歳

ギターと作曲を担当しているディビッド・ギルモアは77歳

ドラマーのニック・メイスンは79歳

 

最初期のメンバー、伝説のシド・バレットは17年前に、キーボードのリック・ライトは15年前にそれぞれ鬼籍に入った。

 

僕が狂気に出会った高校生ぐらいのときは、再結成の希望を持っているファンもいたのだが。当時でさえ「狂気」は発売30年が経っていた。PINK FLOYD最後のアルバム「THE ENDLESS RIVER」でさえ10年近く前の作品だ。ギルモアから公式にフロイドの最後だと宣言があり、再結成も最新アルバムもないということが決定づけられたのが2014年。

 

リック・ライトが死去した時点で、フロイドの歴史は終わったのだった。それぞれが終活に入りつつあり、若い頃ルックスはイマイチだったウォーターズはハツラツとしたイケオジになり、未だにフロイドの曲でライブをしまくっている。

 

その昔、PINK FLOYDの名曲「TIME」を聴いて感銘を受けたティーンエイジだった自分も、今では結局は歌詞の通り、手遅れの人生になったように思う。

you missed the starting gun(お前はスタートの合図を聞き逃したのだ!)

 

何をするにも今更手遅れのように感じている。極めたことは一つもない。巨大な成功も手にしていない。万全の未来も、健康でさえ加齢に伴って少しずつ損なっている。最近は腰を痛め治ったと思ったら、左足を痛めている。ストレッチや運動などの気遣いがなければ悪くなる一方だという予感がある。

 

「狂気」に出会って20年は経った。含蓄のある歌詞と素晴らしいサウンドであることは言うまでもない。聴き直してもやはり名盤。

 

だがその素晴らしいサウンドから受け取ったものを20年かけても消化しきれていない。後10年で50歳手前になる。今はまだ30代と言えるが、それも終わりかけている。貧窮してはいないが行き詰まっている。後3年以内にそれ相応の金を持っていたい。だがサイドビジネスは未だに陽の光を見ていない。

 

Tired of lying in the sunshine staying home to watch the rain
You are young and life is long and there is time to kill today
And then one day you find ten years have got behind you
No one told you when to run, you missed the starting gun

 

日差しの下で横たわることに疲れ、家で雨を眺める。
あなたは若く、人生は長く、暇を弄ぶ時間がある。
そしてある日、10年という月日が経っていることに気づく。
誰もいつ走れとは言わなかった。スタートの合図を聞き逃したんだ!